研究内容
川路研究室の方針
セラミックスにおける強誘電相転移,磁気相転移などに代表される相転移現象は, 物質全体としての安定な状態が変化する巨視的な現象ですが,その起源は, 微視的なサイズのイオン・原子・分子の微視的性質から理解されるはずです.
しかし,多くの相転移現象は安定性を支配する複数の要因がせめぎあった結果生じるために, その理解は深まってきているとはいえ,完全に理解するには至っていません.
特に,相転移点の近くでは,微視的なイオン・原子・分子のサイズでもなく, 巨視的なサイズでもない,その中間のナノメートルサイズの構造が重要な役割を果たすことが考えられます.
しかしその効果についての理解は決して十分とは言えず, 例えば,物質のサイズを次第に小さくしていった時,どれくらいのサイズで どの様に相転移が消失していくのか,ナノメートルサイズのヘテロ構造を導入したときに 相転移はどのようになっていくかなど興味深い問題が数多く残されています.
特に,このような相転移が消失・出現する近傍では興味深い現象が現れてくることが期待されます.
私たちの研究室では,特にこのような相転移現象あるいはガラス転移現象に着目して,研究を進めています.
研究内容 記事一覧
金属ガラス
熱容量は,物質の構造と物性の相関を明らかにする,研究において極めて重要な情報を秘...
イオン液体
一般にNaClのような無機塩は室温では固体として存在し,加熱すると高温で融解して...
金属錯体
多孔性金属錯体は金属イオンが架橋配位子で配位結合されており,規則的な細孔構造をも...
超イオン導電体
現在,世界規模でエネルギー問題に関心が集まっている.それは,化石燃料の枯渇,排出...
リラクサーなどの誘電体
リラクサーとは誘電率がブロードなピークを持ち,また誘電率に周波数依存性が見られる...
フラストレーション系
図1のように三角格子の頂点に磁性イオンを配置し,その間に反強磁性相互作用が働く場...
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