完全崩壊実験WG

 完全崩壊実験WGは、既存の鋼構造建物が完全に崩壊するよ うな震動台実験の実施計画を立案する。目的は、現在の耐震設 計基準に従って設計・施工された鋼構造建物が設計で想定するレベルの地震動を受けたときの構造性能や機能性に対する損傷を確認すること、さらに大きなレベルの地震動を受けて完全 な崩壊に至るまでの余裕度とその過程を捉えることである。この実験では、主体構造だけでなく非構造部材や内容物も含めて実際の建物を再現し、これらの損傷を調べて建物の機能保 持能力を評価するとともに、主体構造の挙動に非構造部材が及ぼす影響も確認する。実験で得られたデータは、鋼構造建物が 崩壊に至るまでの地震応答挙動を追跡する高精度数値シミュ レーション技術の構築に役立ち、また鋼構造建物の耐震補強や修復技術の開発にも利用できると期待される。 実験対象は鋼構造ビルの大半を占めるような規模で、また震動台で崩壊させ得る範囲にあるものとして4層とする。構造形式は1981年の新耐震基準施行以後の主流である角形鋼管柱と H形鋼梁の純ラーメン構造、柱梁接合部は通しダイアフラム形式の溶接接合で、柱脚は露出柱脚とする.兵庫県南部地震での被害経験を踏まえて改良された接合形式や構造設計を取り入 れた現在の設計・施工による建物を実験に供する。 2005 年度に完全崩壊の実現可能性に関する予備検討を行っ た 。2006 年度に比較的小規模の震動台を使った小型骨組 試験体の予備実験を実施し、その結果を踏まえた実大実験計画を策定し、2007 年に完全崩壊実験を実施した。


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