粘性ダンパーをもつ制振構造の等価線形化および設計法


  非線形粘性ダンパーの粘性力は、速度の指数乗に比例する。ダンパーと支持材の直列結合、フレームとの並列結合を簡略に表すシステムを考え、ダンパー粘性係数Cd、支持材剛性Kb、フレーム剛性Kfを定義する。Kbはダンパー内部の弾性剛性も含むと考えている。
  線形粘性ダンパーを用いた場合と対照的に、非線形ダンパーを用いた制振構造の動的特性の評価方法は、米国や我が国でも未だ無く、本研究は、等価線形化により簡略な評価方法を提案するものである。
  速度の指数乗を表わす係数aを用い、0 」 a 」 1を対象とする。それぞれa = 1と0.4のダンパーをもつシステムに正弦変形を与えた時の、全構成部材の履歴曲線は下図のようになる。線形粘性ダンパー(a = 1)は楕円履歴をもち、直列結合した支持材が変形するため、結合体(付加系)として傾いた楕円となる。さらにフレームとの並列結合によりシステム剛性が増す。a = 0.4のときのように、非線形粘性ダンパーはa が小さいと履歴曲線が矩形に近くなる。