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特定研究課題(平成30年度)

特定研究課題の概要
1. 多元秩序制御による負熱膨張物質の開発
代表者:東 正樹 
 
 熱膨張による位置決めのずれは、パワー半導体や3次元集積回路素子といった先端電子デバイスや、熱電変換、燃料電池といったエネルギー・環境技術において、喫緊の課題と認識されており、技術革新には熱膨張制御が不可欠である。本研究では、固体物質の持つ電荷・軌道、スピン、フォノンの自由度とその秩序相の制御によって巨大な負熱膨張を発現する、革新的負熱膨張材料の開発と、相転移熱力学の理解を通じた熱膨張制御技術の確立を行う。
2. 計算・データ科学による電子材料の機能解明と設計
代表者:大場 史康 
 
 材料の真の理解と的確な設計には、機能の起源となる原子・電子スケールの構造まで掘り下げた考察が不可欠である。本課題では、第一原理計算をはじめとした計算科学手法及びデータ科学手法を駆使して、多様な電子材料を対象に原子・電子構造と機能の相関を解明することを目的とする。分光法や電子顕微鏡法等による評価実験との連携も推進することで、原子・電子レベルの情報を的確に獲得し、その知見をもとに新材料の設計・提案へと展開することを目指す。
3. 多自由度実験に基づく耐震技術の高度化
代表者:山田 哲
 
 免震技術、制振技術をはじめ、耐震技術の高度化が進んでいる。これらの高度な耐震技術により高い耐震性能を有する建物が作られるようになってきたが、これらの技術は、基本的に構面内挙動を対象とした実験に支えられている。建物は立体的な形状を有し、地震も3次元の外力として作用する。本研究は、地震時の複雑な応力条件を再現した構造要素の実験に基づく耐震技術の高度化を目的とする。
4. ライフイノベーション材料の開発
代表者:神谷 利夫
 
  フロンティア材料研究所は、名古屋大学、東北大学、大阪大学、東京医科歯科大学、早稲田大学の各研究所と連携し、エネルギー、資源、環境、生体、医療の課題を解決し、私たちの生活を劇的に向上させるライフイノベーションマテリアルの開発を推進している。フロンティア研では特に、特異なイオン価数や複合した化学結合を取り自然ナノ構造のような特異構造を取りやすいという無機材料の特徴や、形状記憶合金に代表される特殊機能をもつ金属材料などに独自の技術をもつ。
 本提案研究では、これらのような無機・金属材料に特徴的な特異構造・機能を利用することで、ライフイノベーションマテリアルの創出につながる新しい機能材料、デバイスの開発にかかわる研究テーマを推進する。
5. 元素戦略に基づく機能材料の開発
代表者:細野 秀雄
 
 資源に乏しい日本において、ありふれた元素からなる物質において有用な機能性を引き出してゆくことはきわめて重要であり、このような視点から社会に寄与してゆくことが求められている。本課題では、エレクトロニクスやイオニクス、触媒科学などにおける有用な機能性の実現を目指し、ありふれた元素系において物質開発を行う。研究手法としては、バルクおよび薄膜などの試料作製に加え、試料の構造的、および電子的観測、さらに理論的な解析も含む。

 

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