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所長挨拶

 所長挨拶

 

 

 

 

 

 

   

  フロンティア材料研究所所長
          真 島   豊    

 

 2024年10月1日、東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し東京科学大学となり、フロンティア材料研究所が所属する研究院に、難治疾患研究所、生体材料工学研究所が加わり、総合研究院となりました。この機にフロンティア材料研究所の英語名称は、Laboratory for Materials and Structuresから、旧応用セラミックス研究所の英語名称であったMaterials and Structures Laboratory (MSL)に戻りました。原亨和前所長の後任として、昨年10月に東京科学大総合研究院フロンティア材料研所長を仰せつかりました。 

 フロンティア材料研究所は、建築材料研究所(1934年2月附置)、窯業研究所(1943年1月附置)の2つの研究所に端を発し、これらを工業材料研究所(1958年4月附置)として統合し、応用セラミックス研究所(1996年5月改組)を経て、2016年4月の東京工業大学大学改革に伴い、科学技術創成研究院の設置に伴いフロンティア材料研究所に名称を変更し、2024年10月より現在の東京科学大学総合研究院フロンティア材料研究所に至っています。2016年の大学改革に伴い、建築系の教員は未来産業技術研究所の所属となり、多元レジリエンス研究センター(2023年4月設置)に所属しており、金属系の教員はフロンティア材料研究所の所属となりました。 

 フロンティア材料研究所は、「多様な元素から構成される無機材料を中心として、金属・有機・生体材料などの広範な物質・材料系との融合を通して革新的な物性・機能を有する材料を創製し、これらの材料に関する新しい学理を探求し、人類と社会の諸問題の解決に貢献する」ことをミッションとしています。設立当初は、無機材料・建築構造分野が中心でしたが、現在では金属・有機・生体材料分野を含み、これらを融合した広範な学問分野をカバーし、基礎研究から実用化までをも網羅する物質・材料を扱う拠点として発展してきました。 

 フロンティア材料研究所は、文部科学省国立大学共同利用・共同研究拠点「先端無機材料共同研究拠点」に単独拠点として2009年に認定され、以来、国内外の無機材料・建築構造関連分野の研究者コミュニティのハブ拠点として、ナノメータサイズの原子・分子・デバイスからキロメータサイズの建造物にわたる12桁サイズの異なるそれぞれの先端無機材料において、新たな価値を生み出す研究を推進し、次世代の人材を育成しています。 

 フロンティア材料研究所は、5大学6研究機関連携「国際・産学インヴァースイノベーション材料創出プロジェクト-DEJI2MA: Design and Engineering by Joint Inverse Innovation for Material Architecture-」を、大阪大学接合科学研究所(幹事校)、東北大学金属材料研究所、東京科学大学生体材料工学研究所、名古屋大学未来材料・システム研究所、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構と共に進めています。6研究所の金属・無機・生体材料における学術を基盤として、社会のニーズを汲み上げつつ、学際分野としての基礎的研究を、参画機関との融合研究を展開することにより課題解決に結びつけ、社会貢献につなげることを目指しており、融合研究を通じた若手研究者の育成を進めています。 

 フロンティア材料研究所は、ユニークな人材と、広範かつ高性能な施設・設備を擁しており、自由闊達な雰囲気のもとで研究を推進するという伝統があります。ヒト・モノ・カネ・情報の状況が急速に変化する世界・我が国・学内において、フロンティア材料研究所はプレゼンスを高めていくことが求められています。それを実現するには、フロンティア材料研究所のミッションをそれぞれの構成員が自らの考えで達成することを目指し、「突き抜けたフロンティア研」に変革していく必要があります。 

 引き続き、関係各位の御支援・御協力ならびにご理解・御指導・御鞭撻を賜りますようよろしくお願い申しあげます。 


令和7年4月

フロンティア材料研究所
所長 真島 豊

 

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