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第18回先端無機材料講演会
第248 回応用セラミックス研究所講演会
第18回先端無機材料講演会
開催日時 2013年06月12日 15:00-
開催場所 R3棟 6F 大ゼミ室
主催応用セラミックス研究所
連絡先松下 伸広 准教授(5310)

プログラム等

第248回応用セラミックス研究所講演会 (第18回先端無機材料講演会) 

講師:寺村 謙太郎 (京都大学大学院工学研究科分子工学専攻 准教授)

講演テーマ:固体表面上での分子の光活性化

講演概要:触媒化学において反応機構を明らかにすることは触媒設計の指針を得るという点 で非常に重要である.これまでに各種分光法を用いて反応中間体を 捕捉し,反 応機構を予想して,それに基づいて速度論を展開し,最終的には律速段階を決定 するという一連の流れが半ば常識であり,実際にこのよ うな研究が活発に行わ れてきた.一方,光触媒反応に関してはこのようなアプローチがほとんどなされ ていないのが現状である.光触媒は電気化 学・触媒化学・光化学の境界分野で 生まれた学問分野であり,これまで光触媒のバンド構造に基づいた電荷分離に研 究の焦点が置かれていた.その ため,長寿命の電荷分離を実現する材料合成を 中心として研究がすすめられている.しかし一方で基質の吸着や反応生成物の脱 離などの触媒反応の 基礎とも言うべき固体表面上で起こる様々な科学に関する 研究が光触媒の分野では遅れていると言っても過言ではない.光触媒反応も固体 表面上で の反応であるという点では他の触媒反応と同じである.このような背 景の下,我々は光触媒材料上に基質分子がどのように吸着し,光励起し,反応 し,脱離していくかに焦点を絞ってこれまで研究を行ってきた.本講演ではプ ローブ分子としてNH3とCO2を例に挙げ,固体表面上での分子の 光活性化につい て議論する.





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