(名古屋大学理学研究科物理学専攻教授 紺谷 浩氏)
第254回応用セラミックス研究所講演会
(名古屋大学理学研究科物理学専攻教授 紺谷 浩氏)
開催日時 | 2013年08月05日 15:00-16:30 |
---|---|
開催場所 | フロンティア研究機構 2F 第1・2会議室 |
主催 | 応用セラミックス研究所 |
連絡先 | 細野 秀雄教授(内線 5009) |
プログラム等
講師: 紺谷 浩 (名古屋大学理学研究科物理学専攻 教授)
講演テーマ:鉄系超伝導体における軌道の物理:構造相転移と超伝導発現機構
講演概要:鉄系超伝導体の正常状態では、構造相転移や弾性率のソフト化など、軌道の秩序化や揺らぎの発達が観測されるが、平均場近似の枠内では理解できなかった。最近、平均 場近似を超えた多体効果であるバーテックス補正によって軌道揺らぎとスピン揺らぎが協調して発達する機構が発見され、正常状態の電子状態や相図の理解が進展した。軌道揺らぎにより誘起される超伝導は$S_{++}$波であり、スピン揺らぎとの競合や不純物効果により多様なギャップ関数が発現することを示し、実験との対応を議論する。