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「マテリアルズインフォマティクス ― 実験データの機械学習の基礎と応用」
第90回フロンティア材料研究所講演会
「マテリアルズインフォマティクス ― 実験データの機械学習の基礎と応用」
開催日時 2019年01月31日 14:00~16:30
開催場所 東京工業大学すずかけ台キャンパス
元素戦略研究センター(S8棟)1階レクチャーホール
キャンパスマップ(地図中の12番の建物)
主催【主催】フロンティア材料研究所
【共催】物質・情報卓越教育院
【協賛】日本学術振興会 透明酸化物光・電子材料第166委員会
連絡先フロンティア材料研究所 
大場史康(oba@msl.titech.ac.jp)

プログラム等

第90回フロンティア材料研究所学術講演会ポスター

 実験や計算科学手法とデータ科学手法を密接に連携させて新材料の研究・開発を加速することを目指した「マテリアルズインフォマティクス」が世界各国でブームになっています。本講演会では、実験データの機械学習において先駆的な研究を進めている先生方に、機械学習の基礎から物質・材料研究への応用例までご講演いただくとともに、マテリアルズインフォマティクスの現状や将来展望について討論することを目的としております。当該分野に興味をお持ちの学内研究者及び学生、学外の研究機関や企業の方々のご参加をお待ちしております。


【プログラム】
時間 講演テーマ 講演者
14:00~14:05 趣旨説明
14:05~15:05 講演1
「機械学習による予測を用いた物質・材料研究」
物質・材料研究機構、東京大学
田村 亮
 休憩
15:15~16:15 講演2
「統計的機械学習に基づくスペクトルイメージ解析」
岐阜大学、JSTさきがけ、理研AIP
志賀 元紀
16:15~16:30 総合討論

 

【講演概要】

講演1「機械学習による予測を用いた物質・材料研究」
          物質・材料研究機構、東京大学  田村 亮
 現在、物質・材料科学分野では機械学習を利用した材料研究であるマテリアルズインフォマティクスが注目を集めている。本講演では、講演者が行ってきたマテリアルズインフォマティクス研究の中から事例をいくつか紹介する。1つ目は、機械学習による嗅覚センサのシグナル解析である。この研究の目的は、嗅覚センサによって得られるシグナルを学習することで、ニオイのシグナル(説明変数)からニオイ情報(目的変数)を予測することである。2つ目は、AI技術を使った新分子設計技術である。この研究では、世の中にすでに存在する分子をAI技術で学習し、所望の特性を持った合成可能な新有機分子を予測することが目的である。これらの具体的事例を通して、物質・材料科学における機械学習の有用性を議論する。

講演2「統計的機械学習に基づくスペクトルイメージ解析」
          岐阜大学、JSTさきがけ、理研AIP  志賀 元紀
 STEM-EELSなどのスペクトルイメージ計測は、試料表面の各点において局所的な成分(元素配置や電子状態)を反映するスペクトルを網羅的に計測する技術であるが、その1度の計測で得られるデータ量が膨大であるためにデータ解析の自動化が望まれる。本講演では、まず、自動解析を実現するための教師なし学習の考え方を解説し、そして、講演者が取り組んできた研究 (1) 非負値行列分解に基づく成分同定法、(2) 3Dラマン分光スペクトル解析法を紹介する。  

 

大場研究室

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