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『フロンティア-知恵を絞る』㊤(笹川崇男准教授・伊藤満教授)

日経産業新聞 2011年11月29日 朝刊9面

日経産業新聞は11月29、30日付けの紙面で『フロンティア-知恵を絞る』というテーマの下、応用セラミックス研究所を取り上げ、各研究者が行っている研究内容について紹介した。

29日付の朝刊では、笹川崇男准教授の研究活動を取り上げ、同准教授が行っている「超電子機能」(通常状態とは異なる電子の働き)の研究を紹介。

同准教授が注目している、物質の大半は電子が全く動かない絶縁体で表面だけシリコン内より10倍速く動く「トポロジカル絶縁体」の説明をするとともに、同准教授が米スタンフォード大学との共同研究で「トポロジカル絶縁体」の単結晶作成に成功したことにより、今まで不可能だった物質の正確な特性の測定や電子素子への応用が可能になり、国内外のトポロジカル絶縁体研究に大きく貢献していると述べた。また、同准教授の持つ優れた国際感覚が欧米アジアの大学や研究機関との超電子機能共同研究を進める強みとなっていると述べた。 

一方で、過去70年の物質探索で実用的な材料が出尽くしたとい言われる強誘電体の研究において、独自に開発した原子や解析方法を用いて新物質の発見と開発に注力する伊藤満教授の研究活動についても、同教授の研究成果を取り上げて紹介した。同教授らは、チタン酸ストロンチウムの結晶の骨組みの振動を詳しく調べ、温度を上げた時に周波数がゼロになる特徴-「強誘電ソフトモード」を発見、さらに、同一の結晶構造を持ちながら、ソフトモードが現れるチタン酸カドミウムと現れないチタン酸カルシウムの電子構造の違いをコンピュータシュミレーションや精密な分析技術で比較し、ソフトモードの引き金は、原子間の共有結合であることを発見した。

 

 

笹川研究室

伊藤・谷山研究室



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