トップページ » 過去のプレスリリース » 過去のプレスリリース(2011) » 技術で創る未来-社会を変える日本の研究(細野秀雄教授)

技術で創る未来-社会を変える日本の研究(細野秀雄教授)

日経産業新聞 2011年09月27日 朝刊1面

日経産業新聞は、9月27日付の朝刊1面で「技術で創る未来」という表題のもと、各分野で革新的な研究成果をあげながら、頭脳と資金をうまく活用しきれていない、日本の研究現場の現状と課題についての記事を掲載した。

同記事の中で、細野秀雄教授は、最先端の科学技術分野で健闘する研究者の一人として取り上げられ、先ごろ韓国サムスン電子とライセンス契約を締結した同教授の高性能TFT技術(関連記事)が、優れた研究成果を活用しきれない日本企業の研究開発の現状の一例として紹介された。

同記事では、日本企業の研究開発効率は1990年以降低下し、現在は米国、ドイツを下回り、科学技術創造立国の看板が危うい状態。日本の産業は変化に適応するイノベーション(技術革新)には強いが、社会に新しい価値を示し変えていくのは得意ではなく、「社会の変化を誘導するイノベーション(技術革新)力が求められている」と指摘し、スマートフォン(高機能携帯)「iphone」で携帯を大きく変えた米アップル社のような、社会の様々なステークホルダーを巻き込み、その気にさせる力が必要だと述べている。

また、有望成果に集中的に研究費を投入する従来の政府のやり方は必ずしも効率的ではなく、いま求められているのは、優れた研究成果の実用化を進めるのに窮屈な規則、研究者を縛る規則や義務を取り払い、研究費が真に役立てられるよう効率的に使える仕組みに改め、若手研究者が充分に力を発揮できる環境を作ることだと述べている。

 

細野・神谷・平松研究室

ページトップへ