超電導研究「失敗」660物質も一覧に(細野秀雄教授)
朝日新聞 2015年06月04日 朝刊30面
朝日新聞は6月4日付の朝刊で、細野秀雄教授らのグループが千を超える物質の超電導性を調べ、あての外れた660物質も含めたリストを発表したと報じた。
国内6大学・研究機関に所属する40人以上でつくる研究グループは、2010年から4年間、原子の組み合わせや結晶構造を変えて作った1千を超える物質を調べ、新たに113物質が超電導性を持つことを突き止めた。一方で660の物質が超電導性を示さないことが分かった。過去にない大がかりなプロジェクトだったため、失敗例を公開して、ほかの研究者が同じ物質を調べなくていいようにした。
細野教授は「室温での超電導は人類の夢。それに向かって情報を共有しながら進むのが重要だ」としている。