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社説「企業が稼いで知のサイクルを」(細野秀雄教授)

日刊工業新聞  2015年06月22日 朝刊2面

 日刊工業新聞は6月22日付朝刊の社説で、科学技術白書で取り上げられた科学技術基本法20年の成果について掲載した。白書では、LEDのほか光触媒や酸化物半導体(IGZO)などで、基礎から実用まで切れ目のない公的支援が成果につながったとしている。社説では、国の支援を受けた研究を基にした技術、製品で企業が稼いで税金を払い、それで新たな研究支援を行うサイクルが求められる、と論じている。

 一般に技術が実用段階に入ると、振興工業国により製品が瞬く間にコモディティ(普及品)化し、日本企業の優位性が急速に失われる傾向が見られる。しかし、細野秀雄教授が研究を進める酸化物半導体IGZOは、今のところLEDなどのように装置と材料を買ってくればできる技術ではなく、やり方次第ではまだ日本勢が生き延びる道もある。ライセンス供与だけでの公的資金の回収は難しいと思われるので、企業は”知”によって生み出された技術、製品でしっかり稼いで、持続的に知のサイクルを回し続けることに力を入れてほしい、と述べている。

 

細野・神谷・平松研究室



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