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材料開発手法「マテリアルインフォマティクス」(細野秀雄教授)

日刊工業新聞 2016年02月16日 朝刊36面

 日刊工業新聞は2月16日朝刊で、データを駆使する材料開発手法「マテリアルインフォマティクス(MI)」に関する記事を掲載した。MIは材料ビッグデータや人工知能を駆使して、新しい物質や物理現象を探す研究だ。経験や勘ではたどり着かない発見につながると期待される。カギとなるのはデータの共有だ。企業や研究者が競合の壁を越えて協力できるかどうかにMIの成否がかかっている。
 そこで、物質・材料研究機構(NIMS)科学技術振興機構(JST)はコンソーシアムを立ち上げる。産業界と学術界がデータを持ち寄って、コンソーシアム内でデータに応じた解析技術を開発する。現在は4月の始動に向けて、データの運用制度を精査しているところだ。

 一方、データの規模は小さいものの大学研究室ではMIの成果は出始めている。細野秀雄教授らは、窒化物半導体の中から赤色発光素子の材料を見つけた。約600種類の物質をコンピューターで解析して、実際に高圧合成法で新材料を作製した。MIによる開発アプローチについて、細野教授は「まだ期待先行」としながらも、「MIが有力手法になるのは間違いない」と断言する。新コンソーシアムの今後の動向が注目される。

 

NIMS
情報統合型物質・材料研究拠点

 

細野・神谷・平松研究室



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