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― 100 ℃の低温でアンモニアを合成する鉄触媒の開発に成功 ― (原亨和教授)
鉄はレアメタルより強し 
― 100 ℃の低温でアンモニアを合成する鉄触媒の開発に成功 ― (原亨和教授)

東工大ニュース 2023年04月18日

東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の原亨和教授らは、赤錆を原料とする安価な鉄と水素化バリウム(BaH2)の複合材料を触媒とすることで、100 ℃の低温で水素と窒素からアンモニアを合成することに成功した。 

原教授らは、鉄には低温でのアンモニア合成に高い潜在能力があると考え、それを発揮させる方法を模索してきた。本研究では、鉄に強く電子供与する水素化バリウムを複合することによってその潜在能力を引き出し、低温でのアンモニア合成を可能にした。近年、ルテニウムやコバルト、ニッケルといった貴金属やレアメタルを触媒とする低温アンモニア製造の研究開発が急ピッチで進められているが、本研究の開発触媒によって、鉄のアンモニア合成能力はこれらのレアメタルの数百倍から数千倍を超えることが確認できた。この研究成果は、アンモニア製造の大幅な効率化だけでなく、CO2フリーエネルギー実現への布石となることが期待できる。 

本研究成果は米国化学会のフラグシップジャーナル「Journal of the American Chemical Society(米国化学会誌)」オンライン速報版に3月31日(日本時間)に掲載された。 

詳細は、東工大ニュースをご覧ください。

本研究成果の関連記事が掲載されました。
 ・日刊工業新聞 2023年4月3日付 朝刊21面 
  

【論文情報】
掲載誌: Journal of the American Chemical Society
論文タイトル: Low-Temperature Ammonia Synthesis on Iron Catalyst with an Electron Donor
著者: Masashi Hattori, Natsuo Okuyama, Hiyori Kurosawa, Michikazu Hara
DOI: 10.1021/jacs.2c13015

 

原研究室



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