― 光触媒材料などの探索や電子・光電子デバイスの設計を支援 ―
(大場史康教授)
理論計算と機械学習により無機材料表面の性質を高精度かつ網羅的に予測
― 光触媒材料などの探索や電子・光電子デバイスの設計を支援 ―
(大場史康教授)
東工大プレスリリース 2024年04月10日
東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の清原慎JSPS特別研究員(研究開始時。現:東北大学 助教)、大場史康教授は、産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 電池技術研究部門の日沼洋陽主任研究員と共同で、高精度と高速を両立させた最先端の第一原理計算により生成した大規模な理論計算データおよび機械学習を用いて、無機材料表面の基本的な電子構造を網羅的に予測することに成功した。
本研究により開発された手法は、光触媒や電子・光電子デバイスなどの設計において重要な指針を与える無機材料表面のバンドアライメントを多種多様な物質・表面を対象に予測することを可能にするだけでなく、表面以外の特性の予測にも使える汎用的なものであり、近年注目されているマテリアルズインフォマティクス[用語3]に立脚した材料開発を加速することが期待される。
研究成果は3月28日(現地時間)に米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society(ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー)」のオンライン速報版で公開された。
掲載誌 : Journal of the American Chemical Society
論文タイトル : Band Alignment of Oxides by Learnable Structural-Descriptor-Aided Neural Network and Transfer Learning(学習可能な構造記述子を用いたニューラルネットワークと転移学習による酸化物のバンドアライメント)
著者 : Shin Kiyohara, Yoyo Hinuma, and Fumiyasu Oba(清原慎、日沼洋陽、大場史康)
DOI: 10.1021/jacs.3c13574
詳細は東工大ニュースをご覧ください。
本研究成果の関連記事が掲載されました。
・日刊工業新聞 2024年4月2日付 朝刊23面