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過去のプレスリリース(2010-2009)


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2010年
研究室 掲載メディア・タイトル・内容
2011/ 3/28 日刊工業新聞 3月 28日(月)朝刊
真島研究室 停電対応に大学苦慮

電力の大口需要家である大学は、春休みが明ける新年度からの電力抑制策に頭を痛めている。理工系の研究室は研究機器などに電力を使うが、実験に真空が必要な研究室は総量規制を、冷蔵庫が重要な研究室は数時間単位の停電を望むなど、要望に違いがある。大学における電力規制の対応と課題について、真島豊教授は、「大口需要家が全体使用量の数割削減を約束する総量規制のほうが、計画停電より良い」とコメントした。同教授の研究室で使用する電子線描画装置(EBL)は急激な温度変化が厳禁であり、計画停電により装置を停止させることで、その寿命は縮む。通年、大学が夏場の電力代抑制のため、自主的に行っている節電努力と同じで、電力の総量規制の方が、スムーズに実施できるとみられ、同様の意見が半導体の研究室などからも挙がっている。しかし、意見は専門分野によって異なり、バイオテクノロジー系の研究室では、数時間単位での計画停電でも対応は可能との声も挙がっている。各大学では、照明機器やエアコン、エレベータの使用休止等で、大幅な電力抑制への努力を重ねているが、予想される夏場の厳しい計画停電に対応する有効策はまだ見えない。

2011/ 3/14 日本経済新聞 3月 14日(月)夕刊 3面 
和田研究室 漏れた水素、酸素と反応 3号機 1号機より建屋大きく
  和田章教授は、福島第一原発3号機の爆発によって、建屋が吹き飛んだ理由について次のようにコメントしました。「建屋の側面は鉄筋コンクリートで非常に剛強な構造になっているが、屋根部は利便性を考慮し、側面に比べて弱い構造になっている」天井付近にたまった水素の爆発で屋根付近から壊れて吹き飛んだ可能性が高い。3号機が1号機と比べて建屋大きかった点も、最初に水素爆発した1号機よりも、建屋内にたまる水素の量も増え、それだけ爆発の規模が大きかったと考えるのが自然だ。
爆発は、原子炉から漏れた水素が大気中の酸素と激しく反応したのが原因。水素は、圧力容器内の水蒸気と核燃料の被覆材であるジルコニウムなどの金属と反応して発生した。核燃料を浸していた水位が低下し、水素がたまりやすい状況に陥っていた。
2011/ 3/10 日経産業新聞 3月10日(木)朝刊 11面 
伊藤・谷山研究室 鉛を含まない圧電材料 正確な結晶構造解明 東工大など
鉄鋼新聞 3月16日(水)朝刊 6面 
東工大の研究グループ 
強誘電体のニオブ酸銀 世界初結晶構造解明 鉛不要の電子材料開発に成功
 伊藤満教授は東工大の八島正知准教授,東北大の津田健冶准教授、静岡大の符徳勝特任准教授らと共同で、有害な鉛を含まない圧電材料のニオブ酸銀の結晶構造を世界で初めて解明しました。インクジェットプリンタなど、圧電材料の主流であるチタン酸ジルコン酸塩(PZT)は鉛を含むため、代替の有力候補と期待される。ニオブ酸銀の強誘電性の構造的要因と相転移のメカニズムが解明できたことから、より圧電効果の高い材料開発を目指す

研究成果は材料化学の北米学会の専門誌「Chemistry of Materials」に掲載されました。
論文名「Structure of Ferroelectric Silver Niobate AgNbO3

詳細は、「東工大ホームページ プレスリリース」をご覧ください。
2011/ 3/ 8 建設通信新聞 3月 8日(火)朝刊 2面 
和田研究室 東工大 大町、和田両教授が特別講演 800人が耳傾ける
 大町達夫教授(大学院総合理工学研究所)と、和田章教授の退職記念特別講演が3月5日、東京都目黒区の東工大70周年記念講堂で開催され、約800人が聴講しました。 和田教授は「建築の耐震から都市の耐震へ」をテーマに講演

 「建物の耐震性確保には、強さ、靭性などいろいろとあるが、建物に縦に通る心棒を入れることが重要。五重塔は真ん中に心柱という心棒があって、地震時にはかんぬきのように、地震エネルギーを吸収する。」
和田教授は昨年、この考えを応用した耐震改修を学内の建物に適用しました。
建物の側面に心棒にあたる脚部が回転自由な連層耐震壁(ロッキング壁)を設置、 各層によって違った力が加わる地震エネルギーをここで矯正・吸収して、建物全体で耐震性を確保する。都市の耐震については「個別の建物はこれまでと同じ費用で飛躍的に高い耐震性を 持たせる構造方法の開発が必要。さらに都市の耐震設計には、過密都市を地方に分散させる政策が大切になってくる」。

関連リンク: 和田章先生のホームページhttp://www.akira-wada.com/
2011/ 3/ 7 日本経済新聞 3月7日(月)朝刊 11面 
岡田・松下研究室 希少金属を使わず 導電性膜を製造 東工大など
 松下伸広准教授と岡田・松下研博士課程3年の我田元氏、物質・材料研究機構の大橋光材料センター長は、従来のようにIn等のレアメタル(希少金 属)を使わずに導電性を持つ透明な酸化物薄膜を作る新技術を開発しました。亜鉛イオンを含みクエン酸ナトリウムを加えた水溶液をガラス板などに吹 き付けることで結晶化した酸化亜鉛の透明薄膜を作製し、熱処理を行わずに導電性が得られるプロセスを確立することに成功しています。セ氏100度以下で、安く量産できるため、プラスティック等の耐熱性に乏しい基板上への形成も可能で、低価格なタッチパネルなどへの応用も期待できます。この成果は我田氏が博士課程のテーマとして主体的に行った研究により得られたものです。東工大TLOの協力を得て、興味をもった企業等と研究コンソーシアムの結成を目指しています。
2011/ 3/ 2 日経産業新聞 3月2日(水)朝刊 6面
細野・神谷研究室 ICタグ生産コスト1/10 日立、半導体を低温製作 携帯端末、電池不要に
 細野秀雄教授(研究グループ)が開発した透明な半導体の酸化インジウム・ガリウム・亜鉛(IGZO)を利用して、日立製作所は電子荷札(ICタグ)などに使うFID(無線自動識別)チップを安価に製作する技術を開発しました。
加熱の必要がないIGZOを使うと、従来よりも半導体製作の温度を大幅に下げられ、生産コストも10分の1になる。 IGZOの特性を利用した電池不要の小型電子ペーパーなど携帯端末にも利用が見込まれる。
IGZOは液晶ディスプレイ用TFTとして、既に韓国のサムスン電子などが製品化、日立が開発したRFIDチップを液晶などと組み合わせれば、無線で電力を供給する電子ペーパーなどが実現できる。

詳細は「日立製作所ニュースリリース」をご覧ください。 
(http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2011/03/0302b.html)
2011/ 3/ 2 日刊建設工業新聞 3月2日(水)朝刊 4面 
和田研究室 中期計画の策定へ 建築技術支援協会総会
 NPO法人建築技術支援協会(サーツ、代表理事・和田章教授、松村秀一東大教授)は2月28日、東京都文京区の東大上山会館で11年度通常総会を開催、和田章教授(議長)により、議事進行と事業計画や収支予算などの 議案承認が行われました。
11年度の主な事業計画は新たな中期計画の策定に向けた中期計画小委員会を設置。 今後のサーツのあり方、多彩な活動に対処するためのコラボレーションなどを検討。 建築、集合住宅、戸建住宅などの各部会やマンション管理組合支援事業部の活動を積極推進する。

3月17日(木)13:15~シンポジウム「建築物の長寿命化を考える」が開催(会場:文教学院大学)、
和田章教授の基調講演「耐震改修等、構造強度再生への新しい取組方」が行われます。
(開催案内: http://www.psats.or.jp/seminar/201102choujyumyou.pdf)


NPO法人 建築技術支援協会PSATS(サーツ) http://www.psats.or.jp/
2011/ 3/ 2 日刊工業新聞 3月 2日(水)朝刊 18面
細野・神谷研究室 元素戦略で合同シンポ 4日、三田で開催 
元素戦略/希少金属代替材料開発 第5回合同シンポジウムが開催され、細野秀雄教授が「材料ユビキタス元素共同戦略」のテーマで講演しました。(東京港区、笹川記念会館国際ホール)

主催: 元素戦略/希少金属代替材料開発合同戦略会議岸輝雄議長=物質・材料研究機構前理事長)は内閣府文部科学省経済産業省が府省連携で取り組む代替え材料の研究開発に関して国の戦略を議論し方向性を定める場。
詳細は、下記 をご覧ください。
元素戦略/希少金属代替材料開発 第5回合同シンポジウム ホームページ
プログラム(http://www.w-post5.jp/pro.html)
2011/ 3/ 1 日経産業新聞 3月 1日(火)朝刊 9面
細野・神谷研究室 超電導材料 鉄系、従来理論で説明 
分子研などデータ確認 室温実現の可能性も
 
 細野秀雄教授(研究グループ)が発見した鉄系超電導材料が超電導になる仕組みを自然科学研究機構分子科学研究所中国の復旦大学が共同で調査した結果、従来の超電導材料と似た現象が起きていることを示す実験データを得ました。 鉄とセレンなどからなる超電導材料の電子状態を「角度分解光電子分光法」で詳しく調べた結果、「S波」と呼ばれる超電導特有のキャリア(クーパー対)状態が確認された。 鉄系材料が超電導になる臨界温度は、従来(BCS)理論による推定値(絶対温度40度(-233℃))を超え、絶対温度55度(-218℃)を上回っている理由の説明もつき、室温超電導実現の可能性もある。 

詳細は、「自然科学研究機構分子科学研究所」ホームページ
プレスリリースをご覧ください。

(http://www.ims.ac.jp/topics/2010/110228.html)
2011/ 2/25 日刊工業新聞  2月25日(金)朝刊 2面
細野・神谷研究室 社説 超電導100年 若者に研究の楽しさ伝えよう 
  オランダのヘイケ・カメルリング・オンネスが超電導現象を発見してから今年で100年を迎え、東工大最先端研究開発支援プログラム(研究中心者=細野教授)と、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(領域総括=東京理科大学福山秀敏副学長)の二つの超電導研究プロジェクトが進められている。両プロジェクトが合同し、3月6-8日に東京都江東区の日本科学未来館で 「新機超電導体と卓越機能材料に関する国際ワークショップ」が開かれ、世界の著名な研究者23人の招待講演を予定しています。
前日の5日に高校生を中心に「高校生の為の超電導講座」が開催されます。
関連リンク:
3月26日(土) 「FIRST サイエンスフォーラム」
東京ゲートシティホール)
3月6日(日)-
8日(火)
新超電導体と関連機能物質の国際ワークショップ
日本科学未来館
3月5日(土) 高校生のための超電導講座
日本科学未来館
2011/ 2/24 読売新聞 2月25日(金)朝刊 3面 
和田研究室 崩壊ビル 低い耐震性 NZ地震 大きな窓細い柱 法改正前の建物 
毎日新聞 2月24日(木)朝刊 3面 
  中心部局所的に倒壊 NZ地震クライストチャーチ  
19世紀まで沼地 語学学校ビル3メートル地盤沈下
日本経済新聞 2月24日(木)夕刊 16面
語学学校ビル 倒壊、柱細く重みで? 専門家指摘 耐震基準満たされぬ恐れ
産経新聞(大阪) 2月24日(木)朝刊 30面
ビル一瞬で消えた 専門学校生被災「CTV」なぜ崩壊 構造上の「偏心」現象か 
目撃女性「言葉でなかった」
産経新聞 2月25日(金)朝刊 3面 
ねじれ振動でビル崩壊? 脱水症状や体温低下 
NZ地震 72時間の壁 「一刻も早く救助を」
北日本新聞 2月24日(木)朝刊 2面
CTVビルなぜ崩壊 耐震構造に疑問か 無残な姿 衝撃 偏心
 和田章教授(建築構造学)はニュージーランド(NZ)地震で多くの日本人留学生らが被災した、比較的新しい6階建てクライストチャーチ中心部の地元TV局「CTV」ビルが崩壊した原因について、倒壊せずに残った、構造的に強いエレベーター部分を中心にねじれるよう建物が動く「偏心」と呼ばれる現象が起きて、大きな倒壊につながった可能性を指摘しました。 「一見して柱が細く数も少ない」(構造的な問題)耐震性に疑問もある。 マグニチュード6.3(中規模)にもかかわらず、震源が深さが5キロと浅い直下型だったこと、沼地を埋め立てて形成された軟弱な地盤も局所的な被害につながった。阪神大震災を上回る940ガルの横揺れ速度を観測した地域もあった。
2011/ 2/22 日刊工業新聞 2月22日(火)朝刊 23面、 マイコミジャーナル 2月22日版
原研究室 石油不要の化成品原料
バイオマスで効率生産 東工大が方法開発
 原亨和教授(研究グループ)は、さまざまな化成品の原料になる化学物質 「HMF(5-ヒドロキシメチルフルフラール)」を、食料と競合しない(石油原料を使わず)セルロース系のバイオマスから効率的に生産する方法を、遷移金属元素のニオブを含む触媒(含水ニオブ)を使って開発しました。(従来の5分の1未満の価格でHMFを生産が可能になる。) 開発した触媒は収率50%以上でHMFを生成、反応後水溶液から簡単に取り出せ、繰り返し使用可能。この触媒は低コストで大量に合成できる。 研究グループは、固体材料である水分子とニオブを含む酸化物の表面が水中でも触媒として機能することを発見した。

詳細は、マイコミジャーナル(2月22日版)」をご覧ください。

研究成果は米国化学会誌Journal of the American Chemical Society」で発表しました。
化学工業日報 3月9日(水)朝刊 2面 
糖からPET原料 東工大 含水ニオブ酸を触媒に 
 原亨和教授、中島清隆助教(研究グループ)はPET(ポリエチレンテレフタレート)ウレタンと言った樹脂、医薬品などの原料となる有機化合物を含水ニオブ酸を触媒に使って、糖からHMF(ヒドロキシメチルフルフラール)を生成する方法を発見・開発しました。含水ニオブは表面にルイス酸を持ち、従来の5分の1のコストで糖からHMFを合成することができ、水中でも機能する。既に、確立したセルロースから糖を生成する技術と組み合わせると、低コストでバイオマスから化学薬品原料を合成することができる。今後、企業との連携を通じ、早期実用化を目指す。

関連リンク: 日刊工業新聞2月22日(火)
2011/ 2/10 朝日新聞  2月10日(木) 朝刊3面
細野・神谷研究室 社説 元素戦略 資源の制約に知恵で挑む
< 「元素戦略」の推進に向けて、細野秀雄教授のコメントが記載されています。

「意欲のある若い研究者はぜひ挑戦して欲しい」と言う。地球の資源が有限でああることを考えれば、元素をとことん生かす研究は人類にとって重要だ。
  資源小国の日本から、この花を大きく咲かせたい。」

「元素戦略」とは、科学者たちが元素の新たな機能を引き出したり、希少な元素の代替えをする研究。3月にシンポジウム開催。

元素戦略/希少金属代替材料開発 <第5回合同シンポジウム>l
[日時] 3月4日(金)13時00分 ~
[主催] 元素戦略/希少金属代替材料開発 合同戦略会議 
[後援] 産業技術総合研究所(文部科学省、経済産業省なども後押し)
主要な輸出国である中国がレアアース(希土類)や植物に必須のリン酸原料のリン鉱石の輸出制限を始め、 価格が急騰している。 液晶パネルに欠かせないインジウムなどのレアメタル資源も有限、。銅などのありふれた 元素も代替えが困難。
2011/ 2/ 2 日本経済新聞 2月2日(水)夕刊 3面
細野・神谷研究室 超電導の新材料 東工大教授ら開発 超高速演算素子に道   
日経産業新聞 2月3日(木)朝刊 11面
超電導材 反磁性層と積層に 東工大発見 ビスマス・希土類で
日刊工業新聞 2月3日(木)朝刊 24面
反磁性と超電導が共存 東工大、超電導体を発見
 細野秀雄教授と溝口拓特任准教授(研究グループ)は、抵抗がゼロで高速に流れる層と抵抗が大きくてゆっくり流れる層が交互に積み重なた新たな超電導材料(ビスマスとニッケル、セリウムからなる層状の化合物)を発見・開発しました。 超高速コンピュータ用などの新型演算素子実現に役立つ。
物質・材料研究機構との共同研究成果。
2月2日付米物理学協会専門誌 (American Physical Review Letters)に発表しました。 論文名: 「Coexistence of Light and Heavy Carriers Associated with Superconductivity and Antiferromagnetism in CeNixBi2 with a Bi Square Net」
詳細は東工大ホームページをご覧ください。
「ニュース&トピックス」: 研究最前線「新しいタイプの超電導体を発見 」
-超電導担う軽い電子と磁気整列する重い電子が交互に積層-
「プレスリリース」: 「新しいタイプの超電導体を発見(PDF)」
-超電導担う軽い電子と磁気整列する重い電子が交互に積層-
2011/ 1/28 朝日新聞 1月28日(金)朝刊
細野・神谷研究室 情熱と不屈の軌跡 4賞 受賞者スピーチ 
朝日賞「画期的物質 もっと見つける」 東工大 細野秀雄教授
   
 細野秀雄教授の2010年朝日賞受賞式(1月27日 日比谷帝国ホテル)でのスピーチが紹介されています。
受賞・研究業績透明酸化物半導体・金属の創出
 長い歴史のある材料研究分野で、立て続けに画期的な発見をした感動。世の中には面白いことがたくさん隠れているのに、本気で探している人は少ない。
見つけた物質が、世界の研究の潮流となり、社会的困難を解決できるのは、材料研究者の醍醐味。
今、資源危機の問題と、材料研究の日本の国際競争力の優位性が揺らいでいる。天然資源が少ない日本のジャンプアップが必要。
研究者の大切な3条件は、知的好奇心が強いこと、執拗であること、
そして楽天的であることと、と言うが、もうひとつ、「生意気であること」。 
それを生かし、あと二つ三つの「新大陸」を見つけたい。
関連リンク:
東工大ホームページ
「ニュース & トピックス」
2011/ 1/26 Science Portal 1月26日(水) ハイライト
細野・神谷研究室 細野秀雄教授 シンポジウム「世界を魅せる 日本の課題解決型基礎研究 
~JST目利き制度とその可能性」講演から 
(2010年12月6日、科学技術振興機構 主催)
 細野秀雄教授の講演より印象に残った言葉が
Sceience Portal ハイライト」に掲載されています。
詳細は下記URLをご覧ください:

 http://scienceportal.jp/highlight/2011/110126.html
2011/ 1/25 毎日新聞 1月25日(火)朝刊
細野・神谷研究室 トップ研究者と対話 フォーラム参加 高校生ら募集   
 世界トップ級の日本人研究者による「FIRSTサイエンスフォーラム」 (科学技術振興機構主催)で、細野秀雄教授が3月26日東京開催、テーマ 「ファースト:世界一の研究を目指して」に登壇します。 「FIRST」は全国から30人の研究者を選び、各人に5年間で15億~60億円を投じて世界に誇る成果を狙う大型プロジェクト。 
(再生医療の岡野栄之・慶應大学教授、 超小型衛星を手掛ける中須賀真一・東京大教授、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一・島図製作所フェローら)プロジェクトに参加する14人の方々が登壇。研究紹介、パネル討論、参加者との対話)
開催日 会場 テーマ
2月13日 東京 「ワンダー:科学は自分の周りの驚きから始まる!」
2月20日 大阪 「ブレークスルー:自分の常識と限界を打ち破れ!」
3月13日 京都 「ドリーム:未知の世界をつくる担い手は誰だ!」
3月26日 東京 「ファースト:世界一の研究を目指して」
登録・詳細ウエブサイト
http://first-pg.jp
2011/ 1/23 読売新聞 1月23日(日)朝刊 23面
細野・神谷研究室 研究論文伸び率 日本最下位   
 学術出版大手エルゼビア社が提供を始めた、国別研究活動の活発さを測るデータベース 「サイバル」によると、日本の論文数の伸び(年平均増加率マイナス3.48%)は、欧州、北米、アジアの21か国・地域で最下位(分析対象2005~09年発表論文)。
日本の優位性が高かったのは、物理、化学とコンピューターサイエンス。
鉄系超電導物質の研究は、世界中で論文数が顕著に伸びており、その中心が
細野秀雄・東京工業大学教授のグループでした。
日本の論文の一本当たりの平均引用件数(論文の質をみる尺度)は3.78で13位。
技術革新につながる可能性を示す「研究の新しさ」と言う指標は15位。
日本の論文数は56万4876で4位(米国230万2981、中国106万3743、英国60万6604)
「サイバル」は1万8000の論文誌をカバーする世界最大級の書誌情報「スコーパス」のデータ を基にし、日本語など英語以外の論文誌も含む。
2011/ 1/ 1 朝日新聞 1月 1日(土)朝刊 1面(詳細15面に記載),  毎日新聞 1月 1日(土)朝刊 10面
細野・神谷研究室 朝日賞 3氏一団体に   
 細野秀雄教授が2010年度「朝日賞」を受賞しました。 
  受賞業績:透明酸化物半導体・金属の創出
(詳細は東工大ホームページ「ニュース & トピックス」をご覧ください!)

 朝日賞は、学術、芸術などの分野で傑出した業績をあげ、日本の文化や社会の発展、向上に貢献した個人・団体に贈られます。1929年に朝日新聞創刊50年を記念して創設、92年に朝日新聞文化財団が授賞事業を引き継いだもの。

同時受賞された方々と受賞業績
池澤 夏樹さん(作家)
  世界的視野に基づく創作・評論活動と文学全集の編集
原田 正純さん(医師)
  水俣病研究を通した学際的な「水俣学」の提唱と深化
探査機「はやぶさ」プロジェクトチーム
  チーム代表・川口 淳一郎さん(宇宙航空研究開発機構教授)
  産業界代表・萩野 慎二さん(NEC宇宙システム事業部シニアマネージャー)
  学術界代表・土屋 和雄さん(京都大名誉教授)
   産官学の協力による世界初の小惑星探査往復飛行
2010年
2010/12/25 朝日新聞 12月25日(土) 朝刊 6面
細野・神谷研究室 70インチの衝撃   窓 論説委員から
 細野秀雄教授の開発した酸化物半導体(酸化インジウム・ガリウム・亜鉛(IGZO))を使って、韓国のサムスン電子が 超高精細で3Dにも対応している超大型70インチ液晶ディスプレーを、先月、世界に先駆けて製品化、発表しました。幕張メッセで開催されたFDP International2010(フラットパネル)技術展で、初めて対面した細野先生も「予想を超える画面の大きさと美しさに驚かれた様子」です。ありふれた素材からさまざまな性能を持つ材料を次々に開発している細野教授1995年に開発した透明で曲げることのできる酸化物半導体(一種のガラス)が、シリコンよりも高速な素子として実用化、製品化が行われたもの。
 日本の大学で生まれた独創的な研究成果を海外の企業がいち早く製品化した例であり、大学の研究成果をどう生かすかを、より真剣に考える必要がある。
日本企業が圧倒的な強かった20世紀から、新たな時代に突入しつつある。
2010/12/21 Spring 8 大型放射光施設 「研究成果をやさしく解説」 
細野・神谷研究室 セメントが金属に変身 ― ありふれた元素で高機能材料を作る
 細野秀雄教授(研究グループ)による、大型放射光施設(SPring-8)のビームラインBL02B2を使い、C12A7(電気が流れるセメント)の結晶構造解析結果が掲載されています。
詳細は、Spring8 大型放射光施設ホームページの「研究成果をやさしく解説をご覧ください!

主な記載項目
電気の流れやすさを変える

C12A7金属の作り方は単純 (ホームページ解説内容より)

 C12A7の基本構造は、12個のカゴが組み合わさったもの。12個のうち2個にだけ入っている酸素イオン(O2-)が、チタンを加えて熱することで引き抜かれ、代わりに電子が入ります。 O2-があるときカゴはゆがんでしまっていることが判明、(イオンのマイナスが強いため、カルシウム(Ca)原子が引き寄せられてしまっている)。O2-が電子に置き換わるにつれてカゴのゆがみが解消し、きれいに整った通路を電子がスムーズに行き来することができる。

驚くべき分子の世界
高機能材料開発の近道
コラム ものづくり日本の復活なるか
2010/12/10 BS11 12月11日(土)  22時30分~23時00分 放送
細野・神谷研究室 未来ビジョン 元気出せ!ニッポン! (番組名)
(http://www.bs11.jp/news/960/)
細野秀雄教授が出演、研究室の特集が放送になりました!
「ありふれた素材で新機能を実現~現代の錬金術師~」 
  ガラスの半導体、電気を通すセメント、超伝導が可能な鉄など・・・。
一見、何のこと?と首をかしげる言葉が並んでいるが、これらの発見が応用されると、
これまでにない新たな素材として資源になる。
日常のごくありふれた材料を科学の目でじっくりみつめて、資源を輸入に頼ってきた
日本からの転換の可能性と未来ビジョンを語ります。

主な放送内容
松石聡先生による研究室紹介(実験の様子:グローブボックス、1100℃高温炉、X線回折装置)と無機材料化学(数多くある元素を組み合わせて新しく役にたつ物質を作る学問)の説明。
電気が流れるセメントの発見(分子構造で酸素を電子に置き換えることにより電気が流れる)
  「透明金属」の紹介
TVディスプレイに使われる酸化インジウム(レアアース)にとって代われる。蛍光灯の電極として使えば、明るさ2倍、消費電力半減も可能。ありふれた物から、希少な(レアアースに代わる)物を作る、レアアースに依存しない研究
鉄の超電導化合物の発見(論文引用数世界一)
   リニアモーターカーMRIロスのない送電線の開発により地球温暖化の防止につながる。
ガラスの半導体の発明
現在、ディスプレイに使われているトランジスタの20倍高速のトランジスタ(酸化インジウム・ガリウム・亜鉛(IGZO))開発と製品化。11月 「FDP International2010(フラットパネル技術展)」にて(世界ディスプレイ市場60%のシェアを持つ)SAMSUNG社ブースで展示された有機EL3Dディスプレイ、世界初70インチULTRAハイビジョンTV(次世代フラットディスプレイ)の紹介。
この酸化物TFTはこれまでのシリコンを置き換える勢い!
(「International Display Workshop 2010」 より、
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101205/187924/
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101201/187801/ )

 細野先生
発想の源:  「目から鱗が落ちる経験」、「研究が世の中の役に立って欲しい」 
好きな言葉: 「All or Something (座右の銘)
今後取り組みたい研究アンモニアを現在とは異なる方法でより簡単に作ること
        (肥料の原料になり、やがて直面すると思われる世界の食糧不足の問題を解決。)
関連リンク
(2010年)
日経産業新聞online12月3日、 日経産業新聞10月29日日経産業新聞9月28日
朝日小学生新聞9月29日、 日刊工業新聞10月5日、 日経産業新聞8月30日
化学工業日報7月26日、日経産業新聞7月1日、 日本経済新聞6月21日
化学工業日報6月15日、毎日新聞4月6日、 日本経済新聞3月27日
日経産業新聞3月24日、 日刊工業新聞3月17日、 日本経済新聞3月10日
日刊工業新聞3月10日、 日経産業新聞2月3日
(2009年) 日経産業新聞11月12日、 NHK教育テレビ「サイエンスZERO」10月31日
日本経済新聞、朝日新聞、鉄鋼新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞、11月2日
日経サイエンス誌11月号、日経産業新聞9月24日日刊工業新聞9月11日
朝日新聞9月11日、 日経産業新聞9月8日、 日本経済新聞 9月5日
日刊工業新聞9月3日、 日刊工業新聞8月10日、 毎日新聞6月9日
読売新聞6月7日、 読売新聞6月3日、 朝日新聞6月5日
日本経済新聞5月25日、 NHK総合テレビ「プロフェッショナル」5月26日
電波新聞4月17日、 日刊工業新聞4月6日、 朝日新聞3月27日
読売新聞2月22日、テレビ東京2月13日、2月17日、日刊工業新聞1月30日
2010/12/ 3 日経産業新聞 online 12月3日 
AGC_旭硝子 
ガラス・無機材料 
共同研究部門
身近な元素に隠れた才能 レアメタルに次ぐ「宝の山」に
  東京工業大学の伊藤節郎特任教授旭硝子中央研究所宮川直通主幹細野秀雄教授と共同で、電気通信大学御子柴茂生名誉教授の協力により市販品の性能を大きく上回る新しい電極の寿命は4倍消費電力は3割減る蛍光灯を開発しました。

(細野秀雄教授が発明した「電気が流れるセメント」を共同研究により、蛍光灯に応用した成果
電極にしたのは旭硝子が販売する耐火性と耐食性に優れたアルミナセメントで、アルミニウムとカルシウム、酸素というありふれた元素だけでできている。このセメントを真空容器に入れて加熱したところ電子が流れた。
セメントを改良した電子材料はレアメタルのニッケルやモリブデンもしのぐ。2011年5月に米国で開く国際会議で詳細を発表する。
旭硝子は薄型テレビ用バックライトや室内照明の実用化や新規用途の開発も目指す
2010/12/ 3 日経産業新聞 12月3日 朝刊 10面
笹川研究室 テクノトレンド =電子材「グラフェン」に対抗馬 実用化へ課題解決急ぐ
 東京工業大学の笹川崇男准教授(研究グループ)が開発に取り組んでいる電子材料が紹介されています。この物質ははビスマスとセレンの原子で構成するシートが積み重なった構造で、シートとシートの間に銅が挟まり、シート内のセレンの一部が欠損している時に超電導を示す。超電導と併せて、この化合物の表面はシリコンより約10倍の速さで電子が移動する(グラフェンに迫る)。大型結晶を作る技術も開発済みで電子素子への応用はグラフェンより有利。国内の研究者が開発を手がける超電導物質や酸化物などで、シリコンの次の世代を担う「ポストシリコン」として実用化に向けた競争が激しくなっており、今年のノーベル物理学賞の対象となった炭素シート「グラフェン」の対抗馬として急浮上している。

詳細は笹川研究室HPの解説をご覧ください。
THE NIKKEI WEEKLY  2011年 1月17日 TECHNOLOGY面
New Materials rival graphen as contenders for post-silicon throne 
More conductive, easier to work with compounds to be commercilized soon
 東京工業大学の笹川崇男准教授(研究グループ)が開発に取り組んでいる新電子材料の記事 (2010年12月3日に日経産業新聞に掲載)の内容を膨らませた英語版のニュースが掲載されました。

  詳細は笹川研究室HPの解説をご覧ください。 
   関連リンク
日経産業新聞2010年 12月3日、 日本経済新聞 11月8日 、
日経産業新聞 10月11日、 英国サイエンス誌、科学新聞 8月13日
第23回国際超電導シンポジウム(ISS2010)(11月つくば市で開催)
2010/11/30 週刊現代 12月4日号 204ページ (まだいた!「日本の天才たち、すごい頭脳」欄)
原研究室 環境を守る錬金術師
東工大 応用セラミックス研究所 原亨和教授
 原亨和教授の記事が掲載になりました。 
こどもたちが暮らす未来を明るいものにしたい、それが研究の原動力」、開発したカーボン系固体酸触媒はプラスチックやペットボトルなどの石油化学製品製造に触媒として不可欠の硫酸を固体にし、何度でも繰り返し使える。おが粉などのありふれた原料から簡単に作れる。(使い回しが利かず、廃棄時に中和が必要で、手間も費用もかかる硫酸に比べて20%以上のコストダウンや、環境への負荷も大幅に低減) 草木などにこの触媒と水を加えてできるグルコース(糖)から、バイオエタノールや、ペットボトル、ポリエステル、ポリマーの原料など石油化学物質を安価に生産できる。
関連リンク
「化学工業日報記事」 9月9日9月15日
’06年米科学誌「サイエンティフィック・アメリカン」の
「世界で注目される研究者50人」 に選出されました。
2010/11/24 応用セラミックス研究所の産学連携活動
応セラ研 第2回産学連携セミナー「高機能材料がものづくりに革新を起こす」
 11月18日(木)に開催された第2回産学連携セミナー(主催:(財)埼玉県中小企業振興公社)にて、岡田清所長が「快適で安心な都市環境のための多孔質セラミックスと題し、多孔質セラミックスの造り方や用途等について講演しました。
横浜全国産学広域連携推進会議 横浜リエゾンポート2010 (横浜発 グリーン・イノベーション)
 11月18日(木)に開催された横浜リエゾンポート2010 ポスターセッションにて、岡田清教授によるポスター展示を行いました。
題目:「超高揚水特性を有する多孔質セラミックス」可燃性繊維を造孔材とし、押出法で気孔径とその配列構造を制御することで、従来材料より数倍高い揚水高さを持つ多孔質セラミックスを実現した。毛管力だけで揚水・蒸発冷却でき、建造物の表面温度上昇を抑制できる。

名称: 横浜全国産学広域連携推進会議「横浜リエゾンポート (YOKOHAMA LIAISON PORT) 2010」
テーマ: 横浜発 グリーン・イノベーション 
会場: 慶應義塾(日吉)協生館
主催: 財団法人 横浜企業経営支援財団、横浜市 
共催: 社団法人横浜市工業会連合会 
後援: 株式会社日刊工業新聞社、株式会社テレビ神奈川 
参加大学: 神奈川大学、関東学院大学、慶應義塾大学、東京工業大学、横浜国立大学、
横浜市立大学、東海大学、同志社大学、関西大学、関西学院大学、山口大学、高知大学、
広島大学、岩手大学、金沢大学、帯広畜産大学 
講演企業: 日揮株式会社, 富士ゼロックス株式会社
2010/11/ 8 日本経済新聞 11月 8日(月) 朝刊 11面
笹川研究室 東工大 新種の絶縁体 超電導を確認 
 東京工業大学の笹川崇男准教授(研究グループ)は、新種の絶縁体が超電導物質の性質を持つことを確認したことを発表しました。同物質は今年2月に米プリンストン大学が超電導を 確認したと発表して注目されたが、追試に成功した例はなかった。
超電導を示す試料を再現性良く作製するための条件も突き止めた。 詳細は笹川研究室HPの解説をご覧ください。 (https://www.msl.titech.ac.jp/~sasagawa/press.html)
2010/10/29 日経産業新聞 10月29日(金) 朝刊 2面
細野・神谷研究室 レアアースの代材開発 戦略的に優先順位を エネルギーエコロジーの神話
 2006年、中国がレアメタルの輸出規制強化により価格も急騰。翌年、経済産業省と文部科学省が開発計画を立ち上げた。計画づくりに係った細野秀雄教授は、シリコンやアルミ、鉄などありふれた材料でレアメタルを代替えできる可能生は 大きいとみて、現代の錬金術になりうると期待を寄せる(ジスプロシウムのほか、ディスプレーの透明電極の材料となるインジウム、触媒に使う白金、超硬工具向けタングステンなどを対象に産学官で代替材料の研究に着手)。近年、中国からのレアアース(希土類)の輸入が滞り、ナノテクノロジー等により、安価で入手しやすい材料から、代替え材料の研究機運が高まっており、資源外交の武器になるため、官民協力による戦略作りが急がれる。 代替え材料研究開発事例として ①高性能磁石の耐熱性強化に使われるジスプロジウムをネオジウム銅合金を磁石に巧みな配合により実現。(日立金属と物質材料研究機構)②ジスプロジウムを使わない超強力磁石の開発推進。(東北大、北海道大) ③ハードディスクなどガラス基板の研磨材セリウムの代替え材料(酸化マンガンや酸化ジルコニウムの硬い粒)開発(立命館大)。④ユウロピウムのように、化学的な仕組みが未解明で、困難と考えられてきた元素の代替え材料開発などがある。
 今後、①代替え材料の開発が有望な(レアメタルはレアアースを含め47種類の)研究対象拡大。②(廃家電などから回収・再利用する方が有利な金属など)リサイクル体制作りを急ぐもの ③輸入や備蓄に頼らざるを得ないものーに分けて、研究の優先拡大や順位決定の検討も必要。経産省は今年度補正予算でレアアース代替え材料の開発を拡充する方針文科、環境省なども加え、政府として一元的な戦略作りが必要。中国など新興国でハイテク製品の生産が急増し、銅や亜鉛などの金属も需給の逼迫(ひっぱく)が見込まれる。優れた代替え材料を開発できれば、資源外交で日本の発言力は増す。特定の国に偏っている輸入先の多様化は当面の対策として重要だが、その先をにらんだ技術開発や人材育成も不可欠。
2010/10/11 日経産業新聞 10月11日(月) 朝刊 5面
笹川研究室 東工大 次世代素子向け新素材 
電子移動、シリコンの10倍 グラフェンより加工容易
 東工大の笹川崇男准教授(研究グループ)は、従来のシリコン半導体よりも10倍高速・低消費電力で動く次世代電子素子向けの新素材を開発しました。2010年ノーベル物理学賞の炭素シート「グラフェン」よりも製造や加工が簡単で、新たに産業利用に優位な磁気の性質を備え、究極の省エネ半導体も視野。開発したのはセレン原子が並んだ3層の各間にビスマスが挟まった5層構造の化合物。厚さ1ナノのシート状で、内側は絶縁体、表面を電子やホールが高速で流れる。電子移動度はシリコンよりも1ケタ高く、グラフェンに迫る表面に凸凹があったり不純物が混じっていても高い移動度を保ち加工のしやすさではグラフェンを凌ぐ。材料中の電子一個が自転して生み出す磁力線(スピン)の向きが、それぞれの電子やホールで一方向に揃うのも利点。電子やホールの代わりに磁気で信号処理するスピントロニクス技術にも利用可能(シリコンやグラフェンは、こうしたスピンを利用する素子には不向き)。グラフェンは炭素原子がきれいな一層に並ぶと優れた特性を示すが、一部でも2層以上になると特性が変わり、大型の材料を作りにくいが、開発した新素材は大きく作れ、厚さが変わっても性質が変わらない特徴があります。
2010/ 9/29 建設通信新聞 9月29日(水) <朝刊> 2面
セキュア
マテリアル
研究センター


林(静)研究室
活躍の場整備へ技術交流
林静雄 日本コンクリート診断士会会長
 林静雄教授 (セキュアマテリアル研究センター長)のメッセージが掲載されました。 公共事業環境新規投資から維持・管理分野に重点投資方向に大きく変わり、「コンクリート診断士会が担う役割の重要性が増しているコンクリート構造物の維持管理技術は発展途上にあり 化学的、社会的な視点も求められている。コンクリートの劣化問題は地域ごとに異なるため、 診断士同士が技術交流し、相互の技術を確かめ向上させ診断士会が社会で活躍できる場を増やすとともに、維持管理の技術が製造よりはるかに難しいことを社会に認知させる必要がある。コンクリート構造物の診断業務が増えて行く中で、診断士資格を業務の受託要件とするとともに、資格者数をさらに増やしていくことも大切。6日から都道府県やブロックごとにある診断士会を束ねる一般社団法人として活動がスタートした。専門家集団ということを積極的にアピールするとともに、(温度差のある)地方を全面的にバックアップしてく。
2010/ 9/28 日経産業新聞 9月28日(火) <朝刊> 11面、 日刊工業新聞 10月5日(火) <朝刊> 32面
細野・神谷研究室 セメントの通電機構 東北大・東工大が解明
セメント 電子材料へ改良 変化の過程を解明
 東北大学の相馬清吾助教、高橋隆教授は東工大の細野秀雄教授(研究グループ)と共同で、セメントに電気が流れるようになるメカニズムの解明に成功しました。 科学技術振興機構(東北大はJST、東工大はFIRST)プロジェクトの成果
結果は 日本物理学会の27日付け英文論文誌(電子版)で発表されました。研究グループは、光電子分光法を使ってC12A7超電導体の電子状態を決定。絶縁体ではカゴ状の結晶構造中の酸素イオンが、超電導状態で電子に置き換わっていた。電子は酸素イオンより小さいため、セメントに弱いエネルギーを与えても電子がカゴの穴を通じて動きやすくなることが判明しました。

詳細は「東工大 プレスリリース」をご覧ください!
朝日小学生新聞 9月29日(水)
電気を通す透明なセメント 
東北大助教らが突き止める 結晶の穴に電子が入る
 東北大学 相馬清吾助教らが「セメントが金属のように電気を通すしくみをつきとめた」ニュースは朝日小学生新聞にも掲載されました。透明な電気を通すセメントは細野秀雄教授らが2002年に発見。(紙面写真は細野先生提供による透明なセメントの画像) 相馬助教らは結晶にあいた小さいな穴の中に電子が入り込むことで電気を伝えていることを確かめました。 穴の大きさを変えることで、高機能の材料開発につながる。
2010/ 9/ 15 化学工業日報 9月15日(水) <朝刊> 4 面
原研究室 廃材原料にグルコース 植物由来のエコ触媒利用 
KASTが新プロセス エネ収支1.1以上 量産体制確立へ
 神奈川科学技術アカデミーKAST)は繰り返し使えるエコ固体酸触媒を用い、 木屑などのバイオマスから糖(グルコース)を作るプロセス開発に成功しました。
エコ固体産触媒は原亨和教授が開発した廃木材などの炭をスルホン化して作るカーボン系固体酸触媒。 一般に触媒に使われる硫酸は繰り返し使えず、年間1500万トンが廃棄されているが、カーボン系固体酸触媒は何度も繰り返し使える環境負荷の少ない触媒。確立したプロセスは可溶化したセルロースをカーボン系固体酸触媒で加水分解して得られたグルコースをエタノール発酵装置で純度99%以上のエタノールとして回収する(触媒は反応装置に回収)。触媒活性の向上やエタノール蒸留の効率化などにより、エネルギー収支を1.5倍に高め、量産化に向けた開発を推進する。同研究は、エコ固体酸触媒を用いて雑草・薬・廃木材などのバイオ燃料化を目指し、2007年4月から取り組んでいる4年間のプロジェクト。
2010/ 9/ 9 化学工業日報 9月9日(木) <朝刊> 11面
原研究室 酸素固体分野に参入 日曹エンジ
NEDOのイノベーション推進事業参画 殺菌・無菌化装置 1年内に事業化へ
 原亨和教授(研究室)は研究施設機関・神奈川科学技術アカデミー(助成事業者)、 日曹エンジニアリングフタムラ化学(実用化事業者)と共同で 「炭素系固体酸による殺菌・無菌化プロセスと工業用触媒の開発」を進めています。 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2009年度イノベーション推進事業 「大学発事業創出実用化研究開発事業」に採択された3年計画によるもの。
  濃硫酸と同等の活性化を有するカーボン系固体酸により、省エネルギーで低環境負荷の殺菌・無菌化プロセスの開発する。 表面に吸着した分子に対して酸の作用をする炭素系固体酸は、高い殺菌能力を持つ。製造する炭素系固体酸は原料が安価で、容易に再生可能なのが特徴、硫酸の代わりとなる固体酸の開発により、廃硫酸処理も不要になる利点もあります。
2010/ 9/ 9 JPCC(The Journal of Physical Chemistry C)  9月9日(木)
真島研究室
Molecular Orientation of Individual Lu@C82 Molecules Demonstrated by Scanning Tunneling Microscopy
 真島豊教授(研究室)の論文がJPCC(The Journal of Physical Chemistry C) 9月9日版に掲載され、論文上の3-D STM画像が表紙を飾りました。
表紙画像 Figure 1. Molecular-resolution 3-D STM images of Lu@C82 molecules adsorbed on an octanethiol/Au(111) surface by a W probe at 65 K. In both panels, (a) and (b), the sample bias voltage and set-point current are 2.0 V and 2.0 pA, respectively.
タイトル Molecular Orientation of Individual Lu@C82 Molecules Demonstrated by Scanning Tunneling Microscopy
論文 PDFhttp://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/jp1023394
論文著者 Masachika Iwamoto, Daisuke Ogawa, Yuhsuke Yasutake,
Yasuo Azuma, Hisashi Umemoto, Kazunori Ohashi, 
Noriko Izumi, Hisanori Shinohara, and Yutaka Majima
誌名 JPCC(Journal of the American Chemical Society)、
September 9, 2010 Volume 114, Issue 35 Pages 14675-15242
2010/ 8/30 日経産業新聞 8月30日(月) <朝刊>
細野・神谷研究室 日本の未来 技術で開く 政府、スター研究者に集中投資 産業界の期待高まる
 細野秀雄教授の研究の記事が掲載になりました。
激しい国際研究競争が続く状況で、研究チームと研究員を大幅増やし、液体窒素で冷却できる摂氏零下196度より高い温度で超電導になる鉄系新物質の発見と新規な機能材料の探索を目指す。政府が今春始動した、30人の一線研究者に集中投資する「最先端研究開発支援プログラム」(助成額1100億円の大型計画)により、日本経済の先行きを担う技術革新の誕生が期待される。日本の強みである最先端の科学技術力を生かし産学官が連携して新市場に挑戦、組織と個人の相乗効果で日本の将来を切り開く。
2010/ 8/ 6 サイエンス(米国科学誌) 8月6日(金)
笹川研究室
卓上で宇宙論の実験も可能に
- 素粒子研究・電子デバイス応用につながる新量子状態を実現 -
 笹川崇男准教授と応セラ研共同利用研究(代表:Stanford大 Shen教授)のグループは、金属や半導体、絶縁体など従来の物質の状態と全く異なる新しい物質の状態を固体表面に創造し、これを直接観察することに成功しました。最近、表面を質量ゼロの粒子(ディラック・フェルミ粒子)が動き回っている「トポロジカル絶縁体」と呼ばれる物質が発見されて話題になってなっています。今回、トポロジカル絶縁体に磁性をもつ元素を添加し、電荷キャリア量も精密に調整することにより、理論で存在が期待されていた「質量をもったディラック・フェルミ粒子」を実現しました。この量子力学的粒子の振る舞いは、宇宙論の暗黒物質(ダークマター)の候補である未発見のアキシオン素粒子と密接な関連があるため、宇宙論や素粒子論の研究を卓上で行える可能性がでてきました。更に、この新量子状態の電気磁気応答には、分数量子ホール効果や、磁気単極子(モノポール)の出現など、数々の驚異的な現象を観測できる可能性が指摘されており、これらを利用した新しい電子デバイスへと、応用研究にも貢献することが期待されます。

本研究成果は、米国の科学誌「サイエンス」(8月6日発行)に掲載されました。
Massive Dirac Fermion on the Surface of Magnetically Doped Topological Insulator
(磁性元素をドープしたトポロジカル絶縁体の表面における質量をもったディラック・フェルミ粒子)
著者 Y. L. Chen, J.-H. Chu, J. G. Analytis, Z. K. Liu, K. Igarashi, H.-H. Kuo, 
X. L. Qi, S. K. Mo, R. G. Moore, D. H. Lu, M. Hashimoto, T. Sasagawa, 
S. C. Zhang, I. R. Fisher, Z. Hussain, and Z.-X. Shen,  
誌名 Science 329, 659 (2010).
関連リンク 東工大ホームページ プレスリリース
科学新聞  8月13日 (金) 
新しい物質の状態 固体表面に創造 
東工大などの日米共同チーム 直接観察に成功
宇宙論や素粒子研究 卓上で実験が可能に
 笹川崇男准教授(研究グループ)の新たな発見と研究成果は、科学新聞にも詳しく掲載しました。
2010/ 8/ 3 日刊建設工業新聞 7月26日<朝刊> 1面
セキュア
マテリアル
研究センター

林(静)研究室
「日本コンクリート診断士会」発足   14地区会参画 技術・地位向上へ連携
 「日本コンクリート診断士会」(会長・林静雄東工大教授)が7月23日発足しました。全国14地区の診断士会が参画し、コンクリート診断士の技術力・資質を高めていくとともに、社会的信用と地位の向上を目指す。
コンクリート診断士は日本コンクリート工学協会が、コンクリートの診断 ・維持管理に関する幅広い知識を持つ技術者を養成して社会貢献しようと創設、コンクリートに関する診断や補修・補強などを行う技術者を対象としたした民間資格。
(2010年4月時点で7640人が協会に登録しており、新組織は14地区の診断士会に所属する診断士の有志らが発足させたもの。個人の正会員、賛助会員を合わせて636人が参加。これに学術会員3人と法人会員45社が加わる。)
建設通信新聞 8月3日<朝刊> 2面
「日本コンクリート診断士会」発足  社会的地位を向上
2010/ 7/26 化学工業日報 7月26日(月)<朝刊> 11面
細野・神谷研究室
大学特許出願1万件時代を”産業復権"の起爆剤へ 
文部科学省 インキュベーション・ファンド構想 産学連携の実効性追求
 大学の技術革新「ピカ新」よる日本企業巻き返しや、 文部科学省による大学の研究成果を産業革新機構に合流させる 「インキュベーション・ファンド構想」について記載されています。
  こうした試みは、東工大の細野秀雄教授や京都大の山中伸弥教授らの成果を核として、科学技術振興機構で既にスタートしている。
細野教授の研究成果( ありふれたセメント素材「C12A7」から透明アモルファス薄膜トランジスタ(TFT)、 紫外線発光ダイオード(LED)、鉄系超電導などの先端技術を安価で引き出す) は世界中の企業の注目の的になっており、 韓国のサムソン電子、LGエレクトロニクスなどによる次世代60インチ液晶ディスプレイ向け透明アモルファスTFTやフレキシブル有機エレクトロニクスルミネッセンス(EL)ディスプレイの基盤技術の共同開発や特許出願。 日本では、凸版印刷が電子ペーパーの共同開発、JX日鉱日石金属などが、これらの電極やTFT素材となるインジウム・ガリウム 亜鉛複合化合物(IGZO)技術などで特許ライセンスを得て、次世代ディスプレイや紫外LEDへの展開や、 旭硝子などディスプレイメーカーの参入などが進められている。
 大学発特許一万件時代を背景に、ベンチャー育成や企業との連携など大学発「ピカ新」の早期事業化や産学連携の活性化を推進により、 09年以降、衰退が目立つ日本企業の巻き返しを図る。
昨年7月に発足した産業革新機構は、業種などの既存の枠を超え「オープンイノベーション」 により次世代産業の創出を目指す官民ファンド。 これに文部科学省のベンチャー・インキュベーション構想の合流による 「オールジャパン産学連携」への可能性が開ける。
産業革新機構 http://www.incj.co.jp/
インキュベーション:  設立して間がない新企業に国や地方自治体などが経営技術・金銭・人材などを
               提供し、育成すること。(抱卵・培養・保育の意) 
2010/ 7/12 日本MRSニュース Vol.22 No.2 May 研究所紹介
セキュア
マテリアル
研究センター
東工大・応用セラミックス研究所 セキュアマテリアル研究センター紹介 
 林静雄センター長による、
セキュアマテリアル研究センターの紹介記事が、
掲載されています。 ぜひご一読ください!

<目次>
1.はじめに
2.セキュアマテリアルセンターにおける研究
  2.1 ユビキタス元素戦略: 
      クラーク数上位元素を用いた機能開拓
  2.2 "壊れ方機能" 開発  

(冒頭に吉村昌弘東工大名誉教授による執筆
台湾と水と人と材料」が掲載されています。)
関連リンク:  日本MRS-J
(The Materials Research Society of Japan)
http://www.mrs-j.org/home/ja
2010/ 7/ 1 日経産業新聞 7月1日(月)<朝刊> 12面
細野・神谷研究室
東工大・細野教授 新超電導の世界開拓 鉄系物質で線材開発狙う
 細野秀雄教授が2008年に、銅酸化物系以来20年ぶりの発見で大きな話題を集めた鉄系高温超電導物質の「新しい素材で超電導の世界を切り開く研究」取り組みの記事が、「変わる最先端研究」 に掲載されています。 <概要>
○政府の「最先端研究開発支援プログラム」による研究の開始が半年遅れになり、(政権交代の影響による)激しい国際競争の中、悔やまれる時間のロスが生じた。
○液体窒素で冷却できるセ氏零下196度を目標に、新物質発見の苦闘!
約600種類の材料の最適な組み合わせを求めて、プロジェクトの開始にともない研究員を3名から30名(探索3グループ+線材応用Gの総勢)に増員、それでも足りない人手分を頭脳プレーで挑む。(銅系物質の超電導温度を超えるべく各国の研究者が血眼になって取りむ厳しい競争が続いている状況です。)
○プロジェクトのもう一つの大きな目標は「鉄系超電導物質を使った線材開発」
銅系高温超電導物質と比べて、加工しやすい鉄系超電導磁石、リニアモーターカー、MRIなどの実用化に向けて、1メートル以上の線材の開発を推進。
細野教授(研究チーム)は鉄系超電導物質の薄膜を作ることに成功。
複数の物質の積層を進めている。産業展開など人類が長年ノウハウ蓄積があり、線材を作るための加工面でも、鉄は有利。 
○プロジェクト名「新超電導および関連機能物質の探索と産業用超電導素材の応用」プロジェクトが最も面白いところ。超電導に縛られない様々な物質の研究も手がける。 2011年は超電導現象の発見から100年目の節目を迎える記念すべきタイミング。(全くの新分野の発展も期待される)
「新超電導および関連機能物質の探索と産業用超電導素材の応用」プロジェクトの目標
①セ氏零下196度より高い温度で超電導になる鉄系新物質の発見
②鉄系以外の超電導物質の発見
③長さ1メートル異常の実用レベルの超電導線材の作製
④①に匹敵するようなインパクトのある新機能物質の探索
関連リンク: 日本経済新聞3月10日(水)朝刊1面「世界トップ級30人に研究費 総合科学会議」
2010/ 6/21 日本経済新聞 6月21日(月)<朝刊> 11面
細野・神谷研究室 東工大が作製 高速化に期待 鉄系超電導で電子素子 
 細野秀雄教授(研究チーム)は集積回路など電子素子に使えば従来のシリコン素子より(速度10倍、消費電力10分の1相当)の高速化と省エネ化の実現可能になる鉄系超電導素材で電子素子作製に成功しました。  今回製作したのは、薄い膜に加工した二つの鉄系超電導物質の間に薄い絶縁膜を挟んだ構造のジョセフソン素子と呼ばれる電子デバイス。鉄系は従来の銅系超電導物質よりも磁場に強く、より強力な磁石をつくることができる。
2010/ 6/15 化学工業日報 6月15日(火)<朝刊> 9面
細野・神谷研究室
林(克)研究室
粉体の抗酸化素材 フリーラジカル20%低減 ファンデなどに展開 ファンケル
 東工大(細野秀雄教授と林克郎准教授)はファンケル社と共同研究により抗酸化作用のある新規無機粉体「C12Aエレクトライド」を開発しました。
酸化アルミニウムなどで形成された結晶構造の空隙に陰イオンを包装することにより強力な還元作用を持ち、ビタミン類などと同様抗酸化作用があり、肌荒れを防ぐ化粧品になどに応用が予定されています。紫外線照射実験では肌荒れなどの原因となるフリーラジカルの量を20%低減することを確認。10マイクロメートル粒子に加工して燐酸塩水溶液で被覆させ粉末として抗酸化能も維持しており、業界で初めての粉末新規抗酸化素材を開発。(従来、化粧品で使用されている抗酸化成分はビタミン類やポリフェノール、コエンザイムQ10などの液・油状のものがほとんど。)
研究成果は30日に大阪で開催される「第66回日本化粧品技術者会研究討論会」で「C12A7エレクトライドの抗酸化効果と化粧品への応用」について発表されます。
2010/ 5/27 建設通信新聞 5月27日(木)<朝刊> 14面
和田研究室 東工大すずかけ台キャンパスで国内外初  五重塔の「心柱」構造を応用 
特定層破壊防止「ロッキング壁」で一体耐震
 和田章教授(建築構造学)らはすずかけ台キャンパス大学院3号棟(G3)(11階建て)と資源化学研究所等(R1)(9階建て)の校舎で、五重塔に使われている「心柱」の建築構造を応用して、国内外で初の耐震改修を行いました。心柱に相当する「ロッキング耐震壁」を開発、既存建物に(中央部分と左右に計6本)設置することにより建物各階層の相関変形角をそろえて、特定層の破壊を防止する仕組み。東寺や法隆寺などの五重塔の心柱構造を応用する画期的な理論の実用化は、和田教授、意匠の奥山信一准教授と地震動から構造物まで地震工学分野の充実した教授陣の総力が結集になりました。

和田先生のコメント
 <概要>多層建築の耐震設計は、耐震性の過不足を層ごとに計算、不足のある階だけに鉄骨筋交 を設置するなどの方法で、耐震性不足を補っている。 阪神大震災で神戸市庁舎のように建物全体ではなく、どこかの層が壊れて、 他の層はほとんど無被害というのが日本の既存建築物の壊れ方。五重塔のように、 剛強な心俸を設置することで特定層の破壊を防止し、壊れそうな階以外の層で地震に抵抗 させるようにすれば相当強くなる。   多層建築物の場合、全層の構造部分が働くように心柱に相当する連続耐震壁が有効。 地震後も簡単な修復で続けて使うことができるように、制震構造に衣替えすることが非常に重要。
2010/ 5/26 かわさき産学連携ニュースレター No.28 3月31日発行 ~新たな産学連携の構築に向けて~
若井研究室 セラミックスの「超塑性」や「焼結」のしくみを、原子・ミクロのスケールから解析し、
ついに「室温塑性」をめざす

(http://www.kawasaki-net.ne.jp/kbu/newsletter/no28/k_1.html#1)
  若井史博教授(研究室)が紹介されています。ぜひご一読ください!
<概要> 窒化珪素(Si3N4)炭化珪素(SiC)、アルミナ(AL2O3)などの硬質のセラミックスが高温と圧力で焼結されるプロセスのコンピュータシミュレーションとして世界に先がけて可視化。
ファインセラミックスなかでも高機能で安全性をかね備えたエンジニアリングセラミックスの引っ張り実験で数百%という「超塑性」を、(ジルコニアで達成し、さらに硬質の窒化珪素、そしてダイヤモンドにつぐ硬さの炭化珪素で)世界ではじめて実現しました。 塑性変形しにくいセラミックスの研究をしていて、思いがけずの“超塑性”を発見した発想の転換転換と「セレンディピティ」といわれる技術革新です。
2000年、若井教授を中心に、日本の科学技術振興事業団とドイツのマックスプランク金属研究所との共同プロジェクトで、超硬質セラミックス、炭化珪素の「超塑性」のメカニズムを通して、最新の解析技術をもちいた、物性の変化やふるまいを原子、ナノ、ミクロのレベルから究める研究。それにより、「超塑性」の要素である「粒界すべり」のメカニズムが解明され、セラミックスの「焼結」や「超塑性」での、「固体の変形」のポイントが、じつに、「粒界」のネットワークとダイナミズムにあることが突きとめられ、粒界にある異種原子の特定、その数を定量的に解析可能にしました。
2010/ 4/28 化学工業日報 4月28日(水)<朝刊> 2面 日経産業新聞 5月12日(水)<朝刊> 11面
原研究室 東工大 常温下で機能する触媒発見 酸化チタンをナノチューブ状に 
収率が既存品の3倍
 原亨和教授、北野政明特任助教(原研究室)は、酸化チタン(チタニア)をナノチューブ状にすることで、常温下でも機能する触媒となることを発見しました。(アルカリ水溶液中で、酸化チタンを加熱して得られたナノレベルのチタニアを、内径5ナノメートルの筒状に丸めた。)
既存の固体酸触媒に比べて、3倍以上の性能を持ち、触媒のエネルギー効率を向上させることにより、コスト削減や二酸化炭素排出抑制につながる。
神奈川科学技術アカデミーとの共同研究成果で、詳細は米国化学誌「ジャーナルオブ・アメリカンケミカル・ソサエティーに掲載されます。
関連リンク:
 東工大ホームページ 
     プレスリリース「室温で働く触媒発見」 
 
     研究最前線「室温で働く(革新的)触媒発見

 American Chemical Society
日経産業新聞 5月12日(水)<朝刊> 11面
            東工大がナノチューブ技術 
石化製品原料の合成 酸化チタン利用、室温で プラント過熱不要に
2010/ 4/28 鋼構造ジャーナル 3月8日(月)
笠井研究室  笠井和彦・東工大教授が講演 「無損傷設計法の意義で」 ANUHTフォーラム
 笠井先生が、2月24日平成21年度第5回アーバン・ハウジング・フォーラム新都市ハウジング協会(ANUHT)主催)で、「無損傷設計法の意義」 について講演しました。
 E-ディフェンス(世界最大の振動台施設)で行われた防災科学技術研究研の「構造物の耐震性に関する国外モデル研究プロジェクト」の鉄骨造実大実験では、大地震で従来鉄骨造が崩壊する一方、制振ダンパーを入れた鉄骨造は主架構を無損傷に保つことができた。 
制振構造のほうが応答予測が精度良くできるため信頼性が高く、新しい設計フローを拓く可能性もあることなど、講演詳細は「鋼構造ジャーナル 」(3月8日発刊)に掲載になりました。  
2010/ 4/22 建設通信新聞化学工業日報日刊工業新聞、日刊建設工業新聞鉄鋼新聞 
                                               4月22日(木)<朝刊>
笠井研究室 笠井研究室(笠井和彦教授)が新日鉄エンジニアリングと共同で高減衰ゴムを用いた
新制振ダンパー(「ユニットダンパー」)を開発
 笠井研究室(笠井和彦教授)は新日鉄エンジニアリングと共同で、高減衰ゴムを用いた
ビル用制振ダンパー「ユニットダンパー」を開発商品化しました。

新ダンパーの特徴:
 温度変化による性能劣化が少なく、10度C~30度Cまで安定した減衰性能を実現、従来のアクリル樹脂を用いた粘弾性ダンパーに比べて性能変化を三分の一に抑制する。 
振動数依存性(振動周波数の大小による影響)も小さく、小地震や風揺れによる微振動から大地震まで制振効果を発揮する。 高減衰ゴムと鋼材で構成される板状のシンプルな構造で、小型(ダンパーの大きさは幅43cm x 高さ74cmとコンパクト)なため配置の自由度が高く、ユニットの数量で減衰能力が調整できるため、新築ビルから既存ビルまで幅広く使用可能。ゴムと鋼材を加硫接着剤により一体化するため接着部での劣化がなく、メンテナンスフリーを実現するとともに従来の粘性ダンパーに比べ3割のコスト低減。 解析モデルは市販プログラムに搭載しているため設計が容易にできる。 
高層マンションなどを対象に年間10億円の売上高を目指す。
建設通信新聞 4月22日(木)<朝刊> 3面
新日鉄エンジ 制振ダンパーに高減衰ゴム 小型、温度変化にも対応
化学工業日報 4月22日(木)<朝刊> 1面
減衰ゴムを採用 ビル用制振ダンパー 新日鉄エンジ住友ゴムなど
日刊工業新聞 4月22日(木)<朝刊> 13面
接着部劣化せず保守不要 新日鉄エンジ ビル制振ダンパー開発
日刊建設工業新聞 4月22日(木)<朝刊> 2面
              新日鉄エンジ
高減衰ゴム制震 温度上昇時も性能維持 幅広い揺れに対応
鉄鋼新聞 4月22日(木)<朝刊> 3面
新日鉄エンジ 温度による性能変化抑制 新制振ダンパー開発
2010/ 4/19 建設通信新聞 4月19日(月)<朝刊> 1面
応セラ研  黒正清治先生(元工業材料研所長)が日本建築学会名誉会員に決定
 黒正清治 東工大名誉教授(元工業材料研究所長)と
谷口汎邦 東工大名誉教授が「日本建築学会名誉会員」に
決まりました。
2010/ 4/19 日経産業新聞 4月19日(月)<朝刊> 15面
応セラ研   東工大研究所で 無機材料研究 旭硝子 若手人材育成
 旭硝子は東工大と共同で、応用セラミックス研究所内に
「AGC旭硝子 ガラス・無機材料共同研究部門」を新設。 
ガラスの基礎研究部門を強化、ガラスやセラミックスの材料設計、新しい無機材料の開発と言った研究や若手研究者を育成するを行う。
当面4年間設置予定で、 計約2億円の費用は同社が負担する。
2010/ 4/ 6 毎日新聞 4月 6日(火)<朝刊> 23面
細野・神谷研究室     東工大細野秀雄教授 世界を変える研究者 セラミックスを金属に
 細野秀雄教授が林克郎准教授と2002年に電気を通すセメントを発見したときの感激。96年、ガラスに電気を通して半導体を作ることに成功、超電導に不向きとされた鉄を含む酸化物で超電導の発見などのエピソードや細野先生のコメント
「研究の最大の価値は「開拓」世界は100あまりの元素の組み合わせでできている。
化学はその成り立ちを解き明かす作業。」
「物質の多くはいまだ解明されていない。好きなものをとことん極めて社会に夢と希望を与えたい」が掲載されています。
2010/ 4/ 1 化学工業日報 4月 1日(木)<朝刊> 5面、日刊自動車新聞 4月5日(月)<朝刊> 3面
応セラ研     東工大と共同研究部門を開設 旭硝子
 応用セラミックス研究所と旭硝子「AGC旭硝子 ガラス・無機材料研究部門」を開設。ガラスの基礎的研究、新規無機材料の開発や若手材料研究者の育成を図る。(昨年6月に制定した共同研究講座・部門制度による第一号案件として決定)
2010/ 3/27 日本経済新聞 3月27日(土)<朝刊> 13面
細野・神谷研究室     日本発液晶パネルの新材料 富士フィルム,研究で先行
 3月17日から東海大学で開催された応用物理学会、酸化物半導体関連の発表では、薄型テレビなどに使う液晶パネルの新材料、酸化インジウム・ガリウム・亜鉛(IGZO)の研究開発が 多数を占めた。 日本発の技術を次世代ディスプレーの国際標準にするべく、富士フィルムが先行、日鉱金属や三井金属などの材料メーカーによるIGZO製薄膜製造方法の改善や、 大型液晶テレビに対応できる巨大材料モデルの製造などの発表があった。
 IGZOは細野秀雄教授が初めて合成に成功(1995年に国際会議で紹介、2004年に英科学誌ネイチャーに発表)、従来のシリコン製半導体(TFT)と異なり、光を通し、従来より一桁高速で動作する。
2010/ 3/24 日経産業新聞 3月24日(水)<朝刊> 9面
細野・神谷研究室     東工大酸化スズ製半導体開発 太陽電池効率アップ 反射光を有効活用
 細野秀雄教授と研究グループは、シリコン半導体と同様に大規模集積回路(LSI)や太陽電池に使える酸化スズの新しいpn接合半導体を開発しました。
透明なためディスプレーの画像制御用など幅広い応用が可能。 太陽電池として機能上必要な電気特性(バンドギャップ)がシリコンの約2倍あり、 これまで反射するだけで無駄になっていた波長の光が使えると同時に、 (橙、赤、近赤外)光を電気に変えやすくなりエネルギー変換効率を高められる。
2010/ 3/17 日刊工業新聞 3月17日(水)<朝刊> 22 面
細野・神谷研究室                    酸化物半導体pn接合ダイオード
 東工大CMOSに応用      一酸化スズ使い開発   伝導性の制御に成功 
 細野秀雄教授と研究グループは、酸化物半導体のCMOS回路実現につながる
一酸化スズを使った酸化物半導体pn接合ダイオードを開発しました。
東海大学で開催中の「応用物理学関係連合講演会」で3月17日に発表。
酸化物半導体のCMOSが実現すれば、透明なディスプレーや太陽電池への応用、
低消費電力、低コストでセンサーなどを集積した多機能なディスプレーや折り曲げ
可能な コンピュータなどへの展開が期待される。
2010/ 3/10 日本経済新聞 3月10日(水)<朝刊> 1面、 日刊工業新聞 3月10日(水)<朝刊> 22 面
細野・神谷研究室 世界トップ級30人に研究費 総合科技会議 山中京大教授に50億円
align="left" valign="middle" bgcolor="#ECF3FF"> 細野秀雄教授(中心研究者)に政府の総合科学技術会議(3月9日開催)で、
日本有数の研究者を支援する「先端研究助成基金32億4千万円の配分決定。
研究課題「新超電導および関連機能物質の探索と産業用超電導線材の応用
関連リンク :
 ・総合科学技術会議
 ・最先端研究開発支援プログラムの中心研究者、研究課題、研究支援担当機関
  及び研究計画
 
 総合科学技術会議(第89回)議事次第 
2010/ 2/24 日刊自動車新聞 2月24日, 日経産業新聞 3月 1日, 化学工業日報 3月 3日, 
松本研究室 東工大と東大  応力物性評価システムを開発 
化学工業日報  3月 3日(水) <朝刊> 3面
 応力物性評価システムを開発 構造設計・新材探索に威力
  松本 祐司准教授東大物性研 ミック・リップマー准教授と共同で材料の構造設計や新材料の研究開発に貢献する応力物性評価システムを開発。 
(新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の産業技術研究助成事業の一環)
種々の感度センサーの改良・開発に不可欠な材料の構造設計・新素材探索を加速する 応力・電気抵抗変化測定技術を共同開発。波面センサーにより非接触で光学的に歪みを測定する技術を採用することで、組成や構造が異なる複数の薄膜試料の応力と電気 抵抗変化を簡便、かつ高速(10分)に同時測定が可能となった。
従来は困難であった微小領域での計測も可能であるのが特徴である。今後、実用化に 向け、多点電気測定の配線技術の簡素化や 低温・真空下での測定にも対応できるよう 改良していくとともに、企業や組織と幅広く共同開発を進める。 

日経産業新聞  3月 1日(月) <朝刊> 11面
 薄膜のひずみと電気抵抗の関係 小型の計測装置開発  
日刊自動車新聞  2月24日(水) <朝刊> 2面
 新材料などの応用物性評価システム開発
2010/ 2/23 日刊建設工業新聞  2月23日(火) <朝刊> 3面 建設通信新聞 3月4日(木) <朝刊> 2面
和田研究室 和田氏と松村氏を代表理事に再任 サーツ
 和田章教授が2月18日開催のNPO法人 建築技術支援協会 PSATSPartners in Sustaining Architectural Technology and Skillsの通常総会で代表理事に再任されました。
PSATSサーツ)は、次世代への熟練技術の伝承、市民への建築・住宅に関する技術の情報発信活動などを通して社会に貢献する、高度な技術や豊富な経験をもつベテラン建築技術者集団。
建設通信新聞には、和田先生の「サンキュー・フォー・エンジニアリング」再任挨拶、事業計画などが掲載されました。
2010/ 2/19 日刊工業新聞 2月 19日(金) <朝刊> 25面、 2月23日(火) <朝刊> 25面
真島研究室 わが友わが母校 オーディオの”音”追求  神奈川県立光陵高校 
東京工業大学 
真島 豊 教授

  真島 豊先生の紹介記事
光陵高校時代に親しい友人と始めた二つの趣味。 ひずみのない切れの良い"音”を追求するオーディオ機器の研究と、箱根から北海道まで津々浦々自動車行脚やドライブテクニックの研究 。原因と結果が良くわかる実験と同様引き付けられる点や 、工夫していじって体感する意味で実験・研究に共通
  23日版には、学内で所属が変ることになり、最後の半導体物性の授業で、テストに 「先生の講義が一番面白かった、授業内容が難しいけれどもわかる」と記した学生の感想に感激したエピソードが掲載されました。

2010/ 2/10 日本経済新聞  2月10日(水) (仙台地方版) <朝刊> 
応セラ研 東北大・早大など6大学  次世代材料を共同研究  環境・医療など3分野
 官民から資金呼び込む 

 応用セラミックス研究所、東北大 金属材料研究所、大阪大 接合科学研究所による 高機能材料基礎研究を名古屋大、東京医科歯科大、早稲田大の材料を手がける研究所と共同で、6大学による 次世代材料の実用化に向けた研究が始まる。 企業とも連携して、2015年までに大容量車載電池や半導体材料など、環境・エネルギーや医療など3分野で事業化(実用化や産業界との連携)を目指す。 
 共同研究は各大学の特異技術に応じて分担して開発する。
①名古屋大 エコトピア科学研究所  (電気自動車搭載電池など環境・エネルギー) 
②早稲田大 ナノ理工学研究機構   (デバイスなどのエレクトロニクス材料)
③東京医科歯科大 生体材料工学研究所 (人工歯根など生体・医療分野材料)
  有力大学が独自技術を結集させ多様な分野で企業と連携できる素地を作ることが、 (景気低迷で減少傾向にある)研究開発費や優秀な人材確保にも繋がる。
関連リンク: 3研プロジェクト 6研次期プロジェクト
2010/ 2/ 5 日経産業新聞 2月 3日(水) <朝刊> 11面
細野・神谷研究室 日本発の新型酸化物半導体 実用化へ韓台リード 有機ELや3Dテレビに
 細野秀雄教授が1995年に国際会議で初めて紹介した「酸化インジウム・ガリウム・亜鉛(IGZO)」新型酸化物半導体(2004年英科学誌ネイチャーに論文発表)が 「透明アモルファス酸化物半導体国際ワークショップ (TAOS2010)」発表の中心に! IGZOはアモルファスシリコンよりも電子移動度(電子の速さの指標)が一桁大きく、TFTの8倍以上の高速化が要求される 液晶TVの更なる高詳細化、大画面化、3Dテレビ、大画面有機ELディスプレイなどを実現可能にする。 (IGZO製TFTでは応用や研究段階から韓台勢が先行)
1月25日、26日すずかけ台キャンパスで開催された「透明アモルファス酸化物半導体国際ワークショップ (TAOS2010)」に50名の韓国企業技術者を含め約400名(大学で開く研究発表会で例を見ない大半が企業関係者)が参加、満員で会場から溢れた参加者は別室のモニタTVで視聴するほどの大盛況でした。 
  ディスプレイ以外に、太陽電池、不揮発性メモリ、紫外線センサー等幅広い分野に応用、実用化が期待されている。 
2010/ 1/ 5 日経産業新聞 1月5日(火) <朝刊> 11面
笠井研究室 東工大 超高層ビルの震災対策 中国・同済大と研究  
 笠井和彦教授は中国の同済大学のグループと共同で、「超高層建築物の耐震性評価と地震被害抑制」の研究に着手する。 高い地震発生率や都市部の超高層ビル増加に伴い地震被害軽減が重要課題になっており、科学技術振興機構「戦略的国際科学技術協力推進事業」の3年間の支援を受け、日本側は世界的に強い「制震」「免震」技術を核に鉄骨構造建築を主に、中国側は鉄筋コンクリート建築を分担する。
2009年
2009/12/ 7 米国化学会専門誌「クリスタル・グロース& デザイン」(電子版速報) 2009年12月1日
笹川研究室 大型単結晶育成による環境に優しいダイヤ分子の精製
 笹川崇男准教授の研究成果掲載!
  石油から抽出できるナノテク新素材「ダイヤ分子」には、
ダイヤモンドのもつ優れた性質に加えて、ナノのサイズ、特徴的な形状、
キラリティー(構造の右手・左手の関係)などから生ずる新たな機能が
期待されています。
例えば、電子放出素子に応用できる負の電子親和力や、
紫外領域の光検出・発光素子への応用に有利なギャップサイズが可変で
直接遷移型の電子バンド構造などが挙げられます。

しかしながら、入手可能なダイヤ分子試料は、光学的な応用などには
致命的な量の不純物を含んでおり、その精製にはエネルギー消費が多いことや、
環境負荷の大きな有機溶媒を大量に使うという問題がありました。
いうまでもなく、光学応用に欠かせない大型単結晶は入手できませんでした。
今回、これらの問題点を解決できる手段を開発しました。

着目したのは、ダイヤ分子のもつ昇華特性で、気相輸送法による
単結晶育成を行いました。単結晶が育つときに示す異質を排除する
メカニズムにより、試料純度が飛躍的に向上することが確認できました。
加熱空間が観察できて温度分布も結晶成長に適切なものに
調整できる専用の電気炉を設計し製作することにより、
単一核で結晶を成長させることも可能になり、
一片の長さが1cmを超えるような単結晶の合成にも成功しています。
これにより、今後の光学応用に向けた研究への道が拓けました。

以上の成果は、米国化学会の専門誌「クリスタル・グロース・アンド・ デザイン」(電子版速報)で、2009年12月1日(米国時間)に公開され、12月7日の日経産業新聞にも記事が掲載されました。
日経産業新聞 12月 7日(月) <朝刊> 12面
東工大、医療機器に応用 1ナノ レベルのダイヤで結晶  X線や電気、紫外線に
笹川崇男准教授と研究グループは、1ナノメートル以下の小さなダイヤモンドが立体的に結びついた結晶の作製に成功。X線や電気を紫外線に変える働きがあるとみられ、薄型照明機器や内視鏡に取り付けるがん治療などの医療機器に応用や実用化を目指している。 
成果は米国化学学会専門誌クリスタル・グロース&デザイン(電子版)で発表されました。

  関連リンク: Crystal Growth & Design 
2009/11/12 日経産業新聞 11月12日(月) <朝刊> 12面
細野・神谷研究室 先端人 新超電導物を質発見 国内で豊富な元素活用
  細野秀雄教授の紫綬褒章受章の感想、新超電導物質の発見、電気が流れるセメントやアモルファス酸化物(ガラス)半導体の開発など多くの偉業と、「ユビキタス元素戦略」(いつでもどこでも手に入る身近な元素から隠れた才能を発見する)の推進、などについて掲載されています。
2009/11/ 2 日本経済新聞 11月2日(月)<朝刊> 24面、朝日新聞 11月2日(月)<朝刊> 26面、
鉄鋼新聞 11月2日<朝刊> 1面、読売新聞毎日新聞産経新聞新聞各社<朝刊>
細野・神谷研究室 秋の褒章受章者発表
  細野秀雄教授が紫綬褒章を受章しました。(11月3日政府発令)
(紫綬褒章は学術、芸術上の発明、改良、創作に関して事績の著しい方に贈られる。)
関連リンク: 読売新聞、 毎日新聞、 産経新聞
2009/10/26 NHK教育テレビ 「サイエンス ZERO」  2009年10月31日(土) 夜10時放送
細野・神谷研究室 いま鉄がアツイ ~超電導から新合金まで
  細野研究室の鉄系化合物の超電導が紹介されます。

 予告編はこちらです: http://www.nhk.or.jp/zero/schedule/index.html
2009/10/20 毎日新聞(大阪) 2009年10月10日 <夕刊> 8面, 11面
共同利用研究 世界最硬? ダイヤ結晶作製 兵庫教育大成功
 兵庫教育大 庭瀬敬右教授(研究グループ)が(東大、東工大(応セラ研の全国共同利用・共同研究制度を利用した共同研究))が結晶粒を極限まで小さくした「アモルファス(非結晶)ダイヤモンド(世界一硬い可能性のあるダイヤ)」を黒鉛から作ること成功。
成果は今年3月発行の米物理学専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」で紹介されました。
関連リンク: 米物理学専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」
2009/ 9/28 日経サイエンス誌 2009年11月号 48 ~ 57ページ
細野・神谷研究室 高温超電導 鉄が握る解明のカギ
  細野秀雄教授らが鉄系超電導物質発見までの経緯や、原理、今後の研究・開発動向など詳しく記載されています。  Scientific American 誌 August 2009、「原題名: An Iron Key to High-Temperature Superconductivity? 」 Graham P. Collins 氏著、 細野先生監修

 関連リンク: 「鉄系高温超伝導体の発見とその後の進展」、細野先生のWeb、 科学技術振興機構
2009/ 9/24 日経産業新聞 9月24日(木) <朝刊> 9面
細野・神谷研究室 室温超電導物質の探索 
銅系酸化物では兆候,  鉄系・有機系でも新物質
 科学者の最大の関心事になっている室温超電導の可能性を持つ「擬ギャップ」の正体解明と、鉄系超電導物質を発見した細野秀雄教授のチームと、元素2種類からなるシンプルな構造を見つけた台湾中央研究院物理研究所M.K.ウー所長による室温超電導の実現が期待されている。
2009/ 9/ 11 日刊工業新聞 9月11日(金) <朝刊> 22面
細野・神谷研究室 超電導の国際賞 細野・前野両教授に決定
 細野秀雄教授と前野悦輝京都大学教授が国際超電導国際賞を受賞。9月7日~12日に京王プラザホテル(東京都新宿区)で開催された「第9回超電導国際会議(M2S)」で授賞式と記念講演が行われました。同会議は3年毎に世界各地で行われる超電導分野最大の国際会議で、日本では18年ぶりの開催。
2009/ 9/ 11 朝日新聞 9月11日(金) <朝刊>
細野・神谷研究室 平均90億円最先端研究支援に30人選定
 細野秀雄教授が、30人に平均90億円を支給する最先端研究開発支援プログラムの研究者に選定されました。詳細は、朝日新聞「アスパラクラブ」(http://aspara.asahi.com)のaサロン・科学面にようこそ」トップ記事のページをご覧ください。
2009/ 9/ 8 日経産業新聞 9月8日(火) <朝刊> 3面
細野・神谷研究室 高温超電導 都内で世界最大会議 「擬ギャップ」の正体に関心
 高温超電導物質に関する世界最大の国際会議(M2S)が7日から都内で開催され、世界40の国・地域から約1000名が集まり、室温超電導の可能性、新発見物質、超伝導の応用などを議論する。銅系酸化物質の「擬ギャップ」の正体解明により室温超電導の可能性と、細野秀雄教授らが発表した鉄系超電導物質が関心を集めている。
2009/ 9/ 5 日本経済新聞 9月5日(金) <朝刊> 3面
細野・神谷研究室 先端研究、政府が2700億円助成
 細野秀雄教授が、政府による2009年度補正予算に盛り込んだ2700億円の先端研究支援基金の助成対象者(30名)に選ばれました。  最先端研究開発支援プログラム : 「中心研究者及び研究課題」の選定結果(PDF)  (関連リンク: 科学技術政策ホームページ
2009/ 9/ 3 日刊工業新聞 9月3日(木) <朝刊>
細野・神谷研究室 東工大教授らに超電導の国際賞
 細野秀雄教授超電導国際会議(M2S)より超電導分野の新物質発見で優れた業績を挙げた研究者を表彰する「ベルンド・T・マティアス賞」を受賞。9月7日より都内で開催される会議で表彰式が行われる。
2009/ 8/30 「Nature Physics」誌に研究成果掲載 2009年8月30日 (英国時間) 
笹川研究室 高温超伝導体の電子構造の謎に迫る。
- 超伝導メカニズム解明にまた一歩前進 -
 笹川崇男准教授応セラ研共同利用研究(代表:Stanford 大 Shen 教授)のグループは、 銅酸化物高温超伝導体において、運動量空間の、どの場所にいる電子が高温超伝導に 寄与しているのかを詳細に解明しました。

超伝導は、電子が2つで一組の運動状態(クーパー対)になることで実現します。
そこで、運動量空間において、
①どの場所にクーパー対の密度が多いか?
②どの場所にいるクーパー対の結合力(エネルギーギャップ)が強いか?
の2点を明らかにすることが、高温超伝導メカニズムを解明するカギと考えられています。

これらに答えを与えるものとして期待されている最先端の実験観測手法が、 角度分解光電子分光(ARPES)法と電子波干渉利用の走査型電子顕微分光(QPI-STS)法です。 しかしながら、これまでの観測では、特定の運動方向(銅-酸素結合方向)の電子について、ARPES と QPI-STS は相容れない結果を報告していました。

今回、より詳細なARPES 実験に加えて、理論計算も行うことによって、2つの手法が 異なる結果を与えていた原因を突き止めることに成功しました。
この成果は、高温超伝導メカニズム解明への大きな弾みになるものとして注目されています。

本研究成果は、英国科学会誌「Nature Physics」(先行オンライン出版版)で、 2009年8月30日(英国時間)に公開されました。また、本研究成果とネイチャー・フィジクス誌への論文掲載を報じる記事が、 9月4日の日経産業新聞に掲載されました。

論文題目:
A Momentum-Dependent Perspective on Quasiparticle Interference in Bi2212
(Bi2212高温超伝導体における準粒子干渉の運動量空間依存性に関する全体像)
著者:
I. M. Vishik, E.A. Nowadnick, W. S. Lee, Z.-X. Shen, B. Moritz, T.P. Devereaux, K. Tanaka, T. Sasagawa, and T. Fujii,
誌名:
Nature Physics (Published online: 30 August 2009, DOI:10.1038/NPHYS1375)
http://www.nature.com/nphys/journal/vaop/ncurrent/full/nphys1375.html
日経産業新聞 9月4日(金) <朝刊>
超電導臨界温度 「冷凍庫」レベルに道 
東工大 上昇妨げる現象特定
 笹川崇男准教授と米スタンフォード大学などの日米共同研究グループは、超電導物質の電気抵抗がゼロになる「臨界温度」を摂氏零下27度まで、大幅な引き上げに道を開く実験データを得た。成果は英科学誌ネイチャー・フィジクス(電子版)で発表されました。
2009/ 8/12 化学工業日報 8月12日(月) <朝刊> 3面
原研究室 バイオマス向け触媒で講演会
 原教授未踏科学技術協会主催の特別講演会「革新的触媒化学が拓くバイオマス資源活用の新展開~環境にやさしい高効率セルロース分解触媒への期待~」で講演されます。
講演日時、会場 9月9日(水)13:00~、東京都千代田区「商工会館」 
講演テーマ: 原教授が開発した「バイオ資源を無駄なく有用化合物に分解できるグラフェン系固体酸触媒と開発動向」などを紹介。
2009/ 8/10 日刊工業新聞 8月10日(月) <朝刊> 16面
細野・神谷研究室 東工大 鉄系化合物の超電導物質発見
 細野秀雄教授らが発見、,銅に代わり超伝導研究の主役となった「鉄系化合物の超電導物質」の実物が、東京大学総合研究博物館で(10月末まで)開催されている「鉄ー137億年の宇宙誌」で展示されています。(休館日、開館時間、展示詳細などは博物館ホームページをご覧ください。)
2009/ 6/10 NHK総合テレビ「首都圏ネットワーク」、シリーズ「環境が変える~技術が変わる~」
原研究室 原亨和教授の研究が放映されます。ぜひご視聴ください!
放送日時: 6月11日(木) 18:10~19:00
2009/ 6/9 毎日新聞 6月9日(火) <朝刊> 15面
細野・神谷研究室 理系白書’09 挑戦のとき、
  神原研究員(08年科学論文引用回数世界一になった論文筆頭著者)の写真、研究生活やコメントなどが「魅力感じる錬金術」と題して掲載されました。
 詳細は紙面 、毎日新聞「理系白書」、 「サイエンスポータル」のニュースページをご覧ください!
2009/ 6/7 読売新聞 6月7日(日) <朝刊> 15面
細野・神谷研究室 細野秀雄教授「第50回藤原賞」受賞者と業績紹介
 「さまざま元素の隠れた特性を解明し、新しい電子材料の開発につなげた。」ありふれた物質を情報化社会に不可欠の電子材料に変える 「ユビキタス元素戦略」の提唱者。鉄を含む高温超電導物質、電子ペーパーや有機EL次世代液晶ディスプレーの 素材となる薄膜トランジスタ、光を当てると電気が流れるセメントの発明や発見の業績など。
2009/ 6/3 読売新聞 6月3日(水) <朝刊> 29面、 朝日新聞 6月5日(金) <朝刊> 29面
細野・神谷研究室 細野秀雄教授「第50回藤原賞」受賞
 藤原科学財団より、科学技術の発展に卓越した貢献をした研究者をたたえる賞。
6月17日に東京千代田区の学士会館で贈呈式が行われる。 透明で曲げられる薄膜トランジスタや、鉄を含む新しいタイプの高温超電導物質の発見など革新的材料を創出してきた業績の評価による。 
2009/ 6/2 日経産業新聞  6月2日(火) <朝刊> 11面
林(克)研究室  東工大 低温で活性酸素放出 
セラミックス材料に通電 半導体製造に応用
 林克郎准教授がセラミックス材料に電気を流すことで加熱して、従来より低温で活性酸素を作る技術を開発。 従来より半導体などの基板の酸化反応を省エネルギー、低コスト化実現。
2009/ 6/ 1 日経産業新聞 6月1日(月) <朝刊> 17面、 建設通信新聞 6月1日(月) <朝刊> 3面 
超高層マンションの制振 「風・地震両用ダンパー」 
大林組、東工大と開発
笠井研究室  笠井和彦教授(研究チーム)と大林組は二つの制振機能を備えた超高層マンションの制振 「ハイブリッド型(風・地震両用)ダンパー(緩衝器)」を開発した。風による微小な揺れと、大地震対策用ブレーキダンパーを組み合わせ、2つの制振機能を一台で兼任するため制振設備の導入コストを最大4割低減。 (20011年完成予定北九州市内タワー型マンション建築に初適用)
2009/ 5/ 27 
細野・神谷研究室
日本経済新聞 5月25日(月) <夕刊> 1面
定説破り「鉄で超電導」証明、身近な材料「新素材」に一変
 細野教授の記事が「壁を越えて、拓く人」のコラムに掲載されました。
2009/ 5/ 20 
細野・神谷研究室
NHK総合テレビ「プロフェッショナル」に細野秀雄教授が出演します。
ぜひご覧ください!
放送日時: 5月26日(火曜日)22:00~22:48
2009/ 5/ 14 
応セラ研
日経産業新聞  平成21年 5月14日(木) <朝刊>
3大学材料研究所連携による共同研究成果
ハイブリッド化で新機能開発 基盤技術築き新産業興す
(東北大金属材料研究所と東工大応用セラミックス研究所、阪大接合科学研究所)
 水素ガス分離膜、金属ガラスのレーザー接合やハンダ接合、超微細パターンを持つ新機能性電子デバイス、新規の生態材料。 応セラ研の水素分離膜としてリン酸塩ガラス、人工関節部品のナノ微細周期構造部に骨の主成分アパタイト層を成長させる化学処理などの研究開発が特筆されています。 (連携出願済特許5件、過去4年間の出願特許20件以上、学術成果発表40件以上、学術論文70部以上、国際会議3回の実績)
2009/ 5/ 8 
応セラ研
スカパー! サイエンス チャンネル『THE LABO ~研究所の歴史に見る科学の系譜~』シリーズで、応セラ研が紹介されます!
(スカパー! 773ch 2009年5月11日 19:30~20:00 放送予定)
 スカパー! 773ch サイエンス チャンネル、『THE LABO ~研究所の歴史に見る科学の系譜~』シリーズに、応セラ研が取り上げられます。
研究所の設立の経緯から最先端の研究内容までが紹介されています。ぜひご覧ください。
放送日時  5月11日(月) 19:30~
        5月18日(月) 20:30~(再放送)
放送チャンネル スカパー! 773ch <Australia Network/サイエンス チャンネル>
初回放送終了後、当日深夜か翌日にエンコードされ、サイエンス チャンネルホームページにて、ストリーミング配信が開始されます。こちら も併せてご覧ください。
2009/ 4/21 東京新聞 4月21日(火) 朝刊19面 
林(克)研究室  林克郎准教授「第一回「ゴットフリート・ワグネル賞」授賞式が開催されました。
2009/ 4/21 NHK総合テレビ 「爆笑問題のニッポンの教養」 2009年 4月21日(火)放送予定
原研究室   NHK総合テレビ「爆笑問題のニッポンの教養」で、原亨和教授が開発した固体酸触媒の先駆的な研究成果が 『永久エネルギーを生む(仮題)』 というサブタイトルで紹介します。(2009年 4月21日23:00~23:30 放送) 
<関連記事>
稲わら・廃材からバイオ燃料 (日経新聞 平成20年 8月25日掲載)
完全カーボンニュートラル バイオ燃料用新触媒に期待 (日刊工業新聞 平成20年 8月14日掲載)
固体酸触媒法に期待高まる  セルロースのバイオ燃料化 エネルギーコスト大幅減 (化学工業日報
平成20年 7月30日掲載)  放送をお楽しみに!
2009/ 4/17 電波新聞 平成21年4月17日(金)<朝刊> 4面
細野・神谷研究室 細野教授が東京都江東区青海の日本科学館にて、「超伝導2009-使われる超伝導の時代へ」をテーマに開催されたシンポジウム「鉄系高温超伝導体の発見!」の講演を行いました。
2009/4/6 日刊工業新聞 4月6日(月) <朝刊> 20面
細野・神谷研究室  東工大が08年の論文被引用数世界一細野教授のコメントが掲載されました。

筆頭著者 神原特別研究員、2位のips(万能)細胞関連の論文を大きく引き離している)
2009/4/3 科学新聞 4月3日(金) 
細野・神谷研究室  「金属ガラス・無機材料接合技術開発拠点プロジェクトの成果」が掲載されました。 
「特異構エレクトロニクス、金属ガラス難はんだ性の原因解明」と題して、「電子顕微鏡観察によるはんだのぬれ広がり特性の変化」の写真画像を含めて詳しく記載されております。  
松本研究室   ・松本准教授 「金属ガラスの難はんだ性の原因の解明と接合技術の開発」  
谷山研究室   ・谷山准教授 「金属ガラスの磁気異方性の解明と強誘電体複合材料の開発」
2009/3/31

建設通信新聞 3月31日
林(靜)研究室 林(静)教授 RC構造の耐震設計テーマに公演  
 
2009/ 3/27  朝日新聞 3月27日(金)<朝刊> 37面
細野・神谷研究室 東工大論文 引用数トップ 米紙に掲載の昨年249回

神原陽一研究員論文筆頭著者、論文責任者は細野教授。の新しい高温超電導物質発見の論文が08年に世界で最も多く引用された。(絶対温度26度で電気抵抗ゼロの超伝導になる鉄系化合物発見)学術情報などを提供する米トムソン・ロイター社が発表。
2009/ 3/25 東工大・神原氏ら科学論文引用1位 昨年249回「超電導物質」
  毎日新聞<朝刊> 3月25日(水) 2面
細野・神谷研究室  同上記事: 東京工業大学内関連ニュース、記載リンク: 
 本学研究員の論文が引用数一位になりました。
  東京工業大学ニュース  
  掲載記事一覧
2009/ 3/19 日経産業新聞 平成21年 3月19日(木) <朝刊>
近藤・中村研究室 アモルファスダイヤ 不純物混ざりにくく
- 中性子線を利用 -

 中村一隆 准教授が参加する研究グループがアモルファス(非晶質)ダイヤモンドを黒鉛から直接作ることに成功しました。

中性子線を長期間照射した黒鉛結晶を金の薄膜で覆ったサンプルにタングステン製の円板を秒速 1.7kmの速度で衝突させて、衝撃圧縮によって発生する超高圧で黒鉛結晶を瞬間的に圧縮しました。衝撃による温度上昇は金薄膜が抑制してダイヤモンドの炭化を防ぐことでアモルファスダイヤの直接合成を可能とする新手法の開発に成功したものです。

 アモルファスダイヤは通常のダイヤより硬く、ダイヤ自体を加工する切削工具に使われていますが、従来の製造法のCVD(化学的気相成長法)は原料がメタンであり不純物の水素が混じりやすい問題がありました。 
中村准教授らの研究グループが開発した黒鉛を原料にする新手法は原理的に不純物が混入しにくいため、従来よりも硬いアモルファスダイヤの製造が可能になると期待されています。

本研究成果は、米国物理学会の学術雑誌「Physical Review Letters」に 2009 年 3月20日(米国時間)公開されました。

Physical Review Letters
102, 116803 (2009)

Pathway for the Transformation from Highly Oriented Pyrolytic Graphite into Amorphous Diamond
 
論文を閲覧される場合は
下のリンクをご利用下さい。
doi:10.1103/PhysRevLett.102.116803
2009/ 3/10
ゴッドフリード・ワグネル賞 受賞記事
林(克)研究室
 林克郎 准教授
 ゴッドフリード・ワグネル賞受賞 の記事が新聞各紙に掲載 

毎日新聞 平成21年 3月22日(日)
ドイツ・ワグネル賞
染谷・東大准教授 1等賞を受賞
北日本新聞<朝刊> 平成21年 3月10日(火)
責任果たせた気持ち
 コラム「けさの人」で第1回独ワグネル賞を受賞した林克郎准教授が大きく取り上げられています。
ワグネル氏は東京工業大学の創立メンバーの一人で、東工大でセラミックス研究を始めました。 林(克)准教授もセラミックスが専門で、新聞社のインタビューに「ワグネル先生にちなんだ賞がいただけ、うれしい」、「東工大の研究者として責任を果たせた気持ち」と答えています。
日刊工業新聞 平成21年 3月10日(火)
ドイツ・ワグネル賞
1等に染谷東大准教授
日刊自動車新聞 平成21年 3月10日(火)
独イノベーション・アワード
初の受賞者 5人が決定
2009/ 3/
鉄系高温超伝導の特集号が相次いで発刊!
細野・神谷研究室  鉄系超電導体に関する論文発表や国際会議が多数行われている中、鉄系高温超伝導体に関する特集号が昨秋より相次いで発刊されています。
鉄系超電導体への注目度と期待の高さが伺えます。
Jounal of the Physical Society of Japan , vol.77 Supplement C (2008)
昨秋行われた鉄系高温超電導国際シンポジウムの特集号

Proc. Int. Symp.: Fe-Pnictide Superconductors
 Layered Iron Pnictide Superconductores:
 Disccovery and Curren Status

New Journal of Physcis, vol.11, 025003 (2009)
細野教授と中国のDr.Ren(Sm系でTc=56Kを報告した中国科学院の若手研究者)が編集した鉄系超電導体の特集号

Editorials: Hideo Hosono et al. 
  Focus on Iron-Based Superconductores
  
  
 doi: 10.1088/1367-2630/11/2/025003?
Physica C vol.469, (2009)  
米国物理学会の2009 APS March Meeting(March 16-20,2009) を前にPhysica C から45編の総合論文を収録した特集号が予定されています

2009/ 2/22
読売新聞  平成21年 2月22日(月) <朝刊>
細野・神谷研究室 鉄系超伝導 登場1年
「最悪の相性」 一転主役に

細野秀雄 教授らの研究グループが発見した鉄系新型高温超伝導体の論文発表から1年が経ちました。
論文発表を契機に、停滞気味だった超伝導分野の研究が活性化して、1986年の銅酸化物超伝導物質以来20年ぶりの超伝導フィーバーが再来。この1年で、大きな国際会議が8回開催され、学術誌では特集が3回組まれるなど、超伝導研究の大きな潮流になりました。

磁性のある鉄は超伝導と「最も相性が悪い物質」と考えられていた常識を細野教授が打ち破り、「鉄、ヒ素、ランタン、酸素」の4元素系で超電導を実現、中国や台湾の研究グループが追随して「リチウム、鉄、ヒ素」の3元素系や「鉄、セレン」の2元素系の超電導物質を合成し、後の研究で鉄の代わりにニッケルやコバルトを使ったり、鉄以外の元素を別の元素に置き換えても超伝導を示すことが明らかになり、元素の組合わせの幅が大きく広がりました。
超伝導物質の実用化に目を向けると、加工性に優れるが冷却材に高価な液体ヘリウムが必要な「金属系」はMRIやリニアモーターカーに使われている。冷却材に安価な液体窒素が使える「銅酸化物系」は衝撃に弱く、線材化が難しいために試作の電気自動車や超伝導送電システムで実用試験段階であり、それぞれ一長一短がある。
「鉄系」超伝導物質は、他の二つと比べて、磁場への耐性が高い長所があり、大容量送電や強力なモーターへの応用が期待されていて、冷却材に液体窒素が使えるように転移温度を上昇させる研究が日々行われています。
2009/ 2/12 
テレビ東京 「匠の肖像」 2009年 2月13日(金)放送
テレビ東京 「ニュース・ワールドビジネスサテライト」 2009年 2月17日(火)放映予定
細野・神谷研究室  テレビ東京「匠の肖像」(2009年 2月13日(金)放送分)で 細野秀雄 教授 が取り上げられます。
「匠の肖像」は、さまざまな分野から毎週一人の「ものづくりの匠」を取上げている番組で、現代に生きる「ものづくりの匠」を追うショート・ドキュメントです。

また、この2月で鉄系超電導物質の発表から1年が経ち、それを機に細野教授への取材が増えています。
テレビ東京の「ニュース・ワールドビジネスサテライト」で、鉄系超電導物質の紹介が放送される予定になっています。
どちらもこれから放送されますので、ご興味がおありの方は是非番組をご覧下さい。
番組名:テレビ東京「匠の肖像」 第150回 放送分
[放映日時:2009年 2月13日(金曜日) 22時54分 ~ 23時00分]
 「材料科学者」 としての「ものづくりの匠」の「技」や「作品」から垣間見えてくる、その「生き方」や「哲学」などが紹介されます。
  <「匠の肖像」番組ホームページ><第150回番組内容紹介>

番組名:テレビ東京「ニュース・ワールドビジネスサテライト」
[放映日時:2009年 2月17日(火曜日) 23時00分 ~ 23時58分]
 番組内の特集コーナーで、発表から1年が経った鉄系超電導物質について話題が放送される予定です。 <「ワールドビジネスサテライト」番組ホームページ>
2009/ 1/30 
日刊工業新聞 平成21年 1月30日(月)
細野・神谷研究室 無限の可能性
 細野秀雄 教授の透明酸化物半導体や新型高温超電導体など、材料科学の無限の可能性を話題にした談話が日刊工業新聞のコラム「レーザー」欄に紹介されました。
2009/ 1/18
BSジャパン 「世の中進歩堂」 2009年 1月18日(日)放送分
原研究室  BSジャパン(BSデジタル7ch) の世の中進歩堂の第16回会放送「触媒の最先端研究」
(2009年1月18日(日) 20:30~21:00放送)で、原亨和 教授 が研究している固体酸触媒の先駆的な研究成果が紹介されます。

原教授のインタビューをはじめ、固体酸触媒を判りやすい説明と固体酸触媒を用いた実験が放映されます。ご興味のある方は是非番組ををご覧下さい。

放送内容の紹介はコチラ(番組ホームページ)

2009/ 1/ 7 
東京工業大学HP 『最近の研究成果』  平成21年 1月 7日(水)
細野・神谷研究室 鉄系高温超伝導物質の発見が世界的なブームを巻き起こす
 2008年 2月の「鉄系高温超伝導物質の発見」の論文発表の後、鉄系高温超伝導が中心になった世界的なブームが巻き起こりました。
東工大HP「最近の研究成果」 1月 7日付け記事には、論文発表から2008年末までの鉄系高温超伝導研究のトピックが端的にまとめられています。
2009/ 1/ 5 
日刊工業新聞 平成21年 1月 5日(月)
細野・神谷研究室 超電導研究 再び脚光 -20年ぶりフィーバーのきざし-
鉄系の発見、探索に拡がり

 細野秀雄 教授らの研究グループが発見した鉄系新型高温超電導体が超電導分野の研究者を活性化して、1986年の銅酸化物超電導物質以来20年ぶりの超電導フィーバー再来が始まっています。
鉄系高温超伝導体は発表論文が2008年の High Cited Paper(高被引用文献、学術論文で引用文献として参照される回数が多い文献)になり<関連記事>、発表のわずか4ヶ月後に緊急の国際・国内シンポジウムが開催される<関連記事>など、発表当時から高い注目を集めていました。

  新聞記事には超電導研究の歴史が取り上げられ、停滞していた超電導研究が、鉄系高温超伝導体の登場により20年ぶりの研究フィーバーが始まりつつあると紹介しています。
細野教授のインタビューも掲載されており、「この物質で超電導以外の性質にも注目している」、「物理の研究者と、物質を操れる化学の研究者が一緒になって研究を発展させるべき」、「応用も線材だけでなく、磁場利用など広く探ることが大事。コンセプトの新しいものはきっと次の時代を開くだろう」と答えています。

 


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